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4−5 多気筒エンジンの試作、性能試験
4−5−1 多気筒エンジンの仕様
 RCEM、単気筒エンジンによる燃焼特性、エンジン性能、および排ガス特性の評価結果を多気筒エンジンに反映し、廃食用油燃料による性能評価を行う。
 表4・9に評価試験に用いる多気筒エンジンの主な仕様を示す。基本仕様は単気筒エンジンに同じである。また、表4・10に示す燃焼室、噴射系の仕様は、前述の評価試験結果より今後のNOx低減を加味し噴射時期遅延時にも出力性能の低下が少ない仕様を選定した。
 
表4−9 4気筒エンジンの仕様
項目 仕 様
型式 遮熱式4サイクル圧縮着火方式
燃焼方式 中央副室式燃焼方式
給気方式 過給器、インタークーラ付
気筒数 4
内径×行程 φ110mm×125mm
排気量 4,751cc
燃料 廃食用油
 
表4−10 燃焼室仕様
圧縮比 16
容積比 39%
連絡口面積比 1.5%
連絡口数 6
連絡口角度 138 deg
燃料噴射ノズル φ0.4×4−60°
 
4−5−2 多気筒エンジンの試験用部品試作、組立
 前年度に設計したシリンダヘッド、シリンダブロックの詳細設計、試作、および、その他の中・小物のエンジン構成部品の設計、試作を実施した。主要な構成部品、および組立状況を図4・32〜図4・46に示す。
 
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図4・32 シリンダヘッド外観
・ シリンダヘッドは単気筒エンジンと同様に鋳鉄製で、分割したセラミックポートライナーを組み込むウォータジャケットのない構造よりなる。
・ 後部にタイミングトレイン用のギヤケース部を有する。
 
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図4・33 シリンダボディ外観
・ シリンダボディはシリンダライナー周囲のウォータジャケットを廃止した構造よりなる。
・ 噴射ポンプは、左後面に取り付けられる。
 
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図4・34 ヘッドライナー外観
・ ヘッドライナーは単気筒エンジンと同様に窒化珪素製である。全気筒のシリンダ内圧力が測定できるように圧力センサー孔を設けている。
 








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