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2−4−5 遮熱エンジンで廃食用油を燃料として用いた初期性能試験結果
1)初期性能試験結果
 一次試作単気筒遮熱エンジンを用いて初期評価を行った。試験に供試したセラミックス部品は全てプル−フ試験を実施したものである。試験条件はモ−タリングにてエンジン回転速度を1500rpmとしエンジン各部の干渉、焼きつき、異常磨耗、異音の発生等を調査した。試験中、異音の発生は無かった。分解後、セラミックス部品は全て蛍光探傷法にて亀裂、破損の有無を調べた結果、異常は認められなかった。干渉、異常磨耗等も無く、以後の試験に供試可能であることを確認した。次に廃食用油を用いて始動性の試験を行った。燃料の噴射タイミングは上死点前10度に設定し、雰囲気は大気温度とした。過給装置は無過給の条件とした。特に異常無く始動させることができた。なお、白煙や臭気については未評価である。始動Q増についても特に調整は行っていない。
 
2)セラミックス部品の調査結果
 始動試験終了後、エンジンを分解しセラミックス部品を蛍光探傷法にて亀裂、クラック発生の有無を調査した結果、特に異常は認められなかった。リング−ライナ間、バルブ−バルブガイド間等の摺動部に異常磨耗、凝着等の異常は認められなかった。
 
3)一次試作品での燃焼の問題点
 一次試作仕様での排気ガス特性、燃費・出力特性等のスクリ−ニング試験を行い、問題点と改良すべき点を明確にする。
廃食油遮熱エンジンの燃焼室構造
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図2・6 セラミックス部品の構造図
 
ヘッドライナ−、副燃焼室、組み立て式吸排気ポ−トの構造
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図2・7 試作したセラミックス部品
 
ヘッドライナ−、副燃焼室、組み立て式給排気ポート単品
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図2・8 試作したセラミックス部品
 
吸排気バルブ単品とヘッドに固定された状態
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図2・9 試作したセラミックス部品
 
ピストンクラウン:燃焼室側。ピストンクラウン背面
  金属スカ−ト部に締結された状態
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図2・10 試作したセラミックス部品
 
 シリンダ−ライナ−とシリンダ−ライナ−がボディ−に組み込まれた状態
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図2・11 試作したセラミックス部品
 
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図2・12 単気筒エンジン外観








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