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IV−3. 船舶解撤問題 ―船舶解撤の現状と今後の課題―
元船舶技術研究所 井上 肇
概要
 船舶解撤とは船舶を解体し、発生する鋼材や機器類などをリュースやリサイクルにまわすことである。船舶解撤はリサイクルやリュースの入り口なので、今や全地球規模で目指している高度循環型社会の形成に不可欠である。その一方、最近では海上における安全や海運業の健全化おける船舶解撤の役割も重視されている。そして、船舶解撤業のあり方、解撤に伴う海洋環境汚染、解撤業における労働安全問題なども大きな関心を集めている。それらは単なる解撤業の問題ではなく、関連する海運業、造船業、漁業などとの関連において解決を図るべき問題であり、国内問題としてより、世界規模の国際問題として検討が進められている。ここでは最近の議論について述べるとともに、いくつかの提言を試みる。








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