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第9回ロサンゼルス太鼓祭り
〜天邪鬼の演奏にスタンデイングオベーション〜
 当財団では、2001年6月26日から7月3日まで、太鼓集団・天邪鬼(東京都支部)をアメリカ・ロサンゼルスに派遣しました。これは、日本太鼓チームを少しでも多くのアメリカの方に紹介するため「第9回ロサンゼルス太鼓祭り」での出演要請を受け、実現したものです。
 この公演は日米太鼓交流を促し、海外拠点づくりを図るために、「太鼓ファンド」の主旨に則り、昨年11月のサンフランシスコに続きロサンゼルスのパサデュナシティーカレッジにて開催されました。出演団体は、日本から3チーム、アメリカからは5チームが集まりました。
太鼓集団・天邪鬼
代表 渡辺 洋一
 
 29日コンサート当日、天邪鬼のリハーサルは正午から2時間行われました。リハーサルでは、早速、樽太鼓を打ってみました。最も心配だった樽太鼓の音質は想像していたよりも、はるかに良いものでした。皮の張り具合も申し分無く、音のヌケもそれほど悪くないものでした。ただ、打ち始めて30分程した頃から、皮と胴の部分から「ビビビビッ」と音が出るようになりました。これには大変とまどいましたが、すでに鋲打ちしてあるため、どうにもなりません。
 また、客席から音を聞いてみますと、やはり音の厚み、音の広がりが少なく、長胴太鼓との違いを感じずにはいられませんでした。観客にこの音を聞かせるのは私たちの本意ではありません。本来の和太鼓の音圧を感じてもらうには、やはり長胴太鼓しかありません。長胴太鼓を持ちこめなかったことは、非常に残念でした。
 L.A祭り太鼓、光心太鼓、夢幻太鼓、沖田組は、日本の伝統をふまえて創作された曲を演奏しました。サンフランシスコ太鼓道場は、大和魂を感じさせるスケールの大きな曲を演奏しました。日本から参加した、八丈太鼓、炎太鼓、天邪鬼の演奏は、日本太鼓のあるべき姿を観客に伝えることができたでしょう。特に天邪鬼の演奏に至ってはスタンディングオベーション、私たちは最大級の賛辞を受けました。
 常に私たちが海外公演で感じることは、観客の反応の良さです。奏者からすれば、大変気持ちの良いものであり、奏者自身のボルテージを最大限に上げることが出来ます。しかし、一方では初めて見聞きする日本文化の珍しさゆえの拍手であることも、忘れてはなりません。
 今回の太鼓コンサートは、ロサンゼルス祭太鼓・本郷悦男氏の大変な努力とサンフランシスコ太鼓道場・田中誠一氏の協力により、盛大で素晴らしい公演でした。
 また、私たちにとってもアメリカの日本太鼓に対する意識を垣間見ることが出来、大変有意義なものでした。
 
第12回日本太鼓全国講習会のお知らせ
 期日 2001年11月24日(土)・25日(日)
 会場 三瓶青年の家(島根県大田市山口町山口)
 主催 財団法人日本太鼓連盟
 主管 財団法人日本太鼓連盟島根県支部
 専門講座 御諏訪太鼓講座(複式複打) 小口 大八氏(長野県)
  尾張新次郎太鼓講座(複式単打) 安井 富氏(愛知県)
  大太鼓講座(単式単打) 山内 強嗣氏(静岡県)
 基本講座 3級基本講座 松枝 明美氏(長野県)
  4級基本講座 安江 信寿氏(石川県)
  5級基本講座 古屋 邦夫氏(長野県)、羽土 聡氏(岐阜県)
 受講料 大人10,000円(会員9,000円) 子供 5,000円(会員4,500円)
  *高校生以上は大人になります。
 参加費 宿泊する場合 一律5,000円 宿泊・食事4食・記念写真等
  宿泊しない場合 一律2,200円 食事2食分・記念写真等
 申込先 (財)日本太鼓連盟島根県支部
  島根県飯石郡掛合町大字掛合1262−1
  Tel.0854−62−0300 Fax.0854−62−0310
 振込先 掛合町郵便局 口座番号15390−2239541
  名義 (財)日本太鼓連盟島根県支部会計








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