3 旧吉田宿のまちなみの特徴
○和洋の歴史的建築物
上町、仲町、本町を通して歴史的な建築物が点在している。特に本町には国指定の登録有形文化財である洋風の旧武毛銀行を始め、東亜酒造の旧郵便局など個性的な歴史的建築物が集積している。
○ゆとりのある建物配置
崖と川に挟まれた狭小な敷地であるため、比較的敷地の細分化が進んでおらず、後背や前面に庭を有する敷地が多い。
○旧吉田宿を囲む自然環境
吉田川や斜面緑地などの自然環境の他、後背の敷地内には樹木が樹齢70〜80年を越える大木もあり、これらがまちなみの背景を作っている。斜面緑地の上町の部分は砂防工事がなされ、樹木が伐採されてしまったものの、本町においてはいまだ斜面緑地の高木が残されている。
○阻害されていない景観資源
歴史的建築物の個性的な景観に加え、東亜酒造のかしぐねがまちなみの景観にアクセントを加えている。また、電線、電柱による景観の粗雑感はあるものの、全体を通して異質な店舗や看板が無く、おちついたまちなみを形成している。
○旧吉田宿を囲む歴史環境
旧吉田宿の周辺には秩父氏館跡をはじめ、秩父事件の舞台となった椋神社や中世の遺構など、多くの歴史資源が分布している。
▲阻害要素の少ないまちなみ
▲東亜酒造のかしぐね
▲後背の敷地と斜面緑地
▲川沿いの樹木
▲旧吉田宿のまちなみ