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3.4 ソフトウェア構成
 船陸通信システムは、全体として次図のような構成となった。
 
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3.5 メイン画面の作成
 船陸通信の開始、停止。どの報告書を陸上に送るのか選択指定。電子メールアドレスの設定等の機能を設けた。”機関データレポート表示”は、陸上に送られているレポートを表示するために設けた。“受信データ、パラメータ表示”は、機関データロガとの通信に使われるパラメータの表示および、データロガから受信した生データを表示する画面を呼び出すために配置した。配置にあたっては、極力操作が簡単かつ、出来るだけ取扱説明書を読まなくても操作できるように考慮した。
(拡大画面: 128 KB)
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3.6 機関部データ自動収集ソフトウェアの作成
3.6.1 通信エラー検出機能の実装
 機関部データ自動収集ソフトウェアでは、まず通信エラーの検出を行い、もしエラーが発見されれば受信中のフレームを破棄するようにした。通信エラーは、機関データロガから送信されるデータに雑音が混入し、データそのものが異常になってしまった場合である
3.6.2 受信したデータのエラーチェックと処理
 受信したデータのエラー判定を行うためにフレームチェック文字を使った。フレームチェック文字は、受け取った受信文字列から、ビット毎のExORを取ることにより、生成できる。この受信側で生成したフレームチェック文字とフレームの最後に受信されるチェック文字とを比較してエラー判定を行った。
3.6.3 プロパティの設定
 機関データロガと正常に通信させるために種々のパラメータを設定する必要があるが、本調査研究では、これの設定を画面から簡単に行えるようにした。
3.6.4 受信データの表示
 本船における機関データロガとの接続チェックが容易に実現できるように受信文字列を表示した。機関データロガとの接続時に発生するトラブルの多くは、双方のプロトコルが合っていないことである。これを確認するためには、ラインモニタなどの機器を船内に持ち込んで通信線上を流れる文字列を見る必要があるが、受信側でラインモニタと同様な機能を予め用意することにより、船内における調整作業が格段に容易になる。
3.6.5 時間の判定
 受信したデータが、機関報告書として利用できるかどうかの判断は、受信側(船陸通信システム)でやらなくてはならない。このため機関部データ自動収集プログラムでは受信したデータに含まれる本船時間を判定し、報告書に使うべきデータかどうかを決定するようにした。
3.6.6 べーステーブルヘのデータ入力
 受信したデータは、本船時間に対応してベーステーブルに格納することにした。このテーブルにより、送られてきたデータと船陸通信システム側との対応チェックが容易に行える。
3.6.7 通信テスト機能
 機関データロガの状態とは無関係に、船陸通信の一連の作業をテストできるように、通信テスト機能を組み込んだ。
 この通信テスト機能では、任意のデータを内部的に発生し、受信するものである。これにより、船陸通信システムからINMARSAT船舶地球局への接続、インターネットサービスプロバイダヘの接続、メール送信といった、一連の処理をテストすることが出来る。
3.6.8 フォームの実装
 上記の機能を全て実装したフォームを作成した。最上部には、機関データロガからの受信データを表示した。フォーム左下段には、機関データロガとの通信で設定されるべき通信パラメータを配置した。フォーム右側には、機関データロガとの通信を開始するために通信ポートを開くためのキーを配置した。
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