4.調査研究の成果
4−1 まとめ
本調査研究において、下記の成果がありました。
1).多機能を搭載した巻取機の完成
安全なクラッチ操作、外輪の自由回転、外輪の急停止、電動式の動力系統に手動を併用、外部変速機の取り付けによる変速、Vベルトの自動調整、火花発生時の密閉化等全ての要望に対し、個々の要望でも対処できる巻取機です。
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2).巻取、巻戻時のオイルフェンスの破断原因
当初、オイルフェンスが破断するのは。巻取機の巻取り方に原因があると考えていましたが、調査研究が進む連れ、オイルフェンスにも原因がある事が判明しました。
これは、オイルフェンスの品質上の問題ではなく、使用上のいくつかの要因が重なった時に、破断する可能性もあるということです。この事が判明したことが今回の成果でもあります。今後、オイルフェンスの設計にこの成果を生かし、より良いオイルフェンスの製造に勤めたいと思います。
サンプルID:58119
これだけの成果は、当社独自の開発ではえることが、出来ないものです。関係各位の方々のご協力に感謝し、今後この成果をユーザーに供給しその価値を共有して参ります
4−2 今後の課題
1).パラメトリック図面の完成
パラメトリックの図面はまだ一部しか完成しておりません。この図面で全ての部品図・製作図を作れば、標準設計書として完成です。このようにすれば、少なくても標準設計は、誰でも出来るわけです。
2).密閉された動力系統の発熱
巻取機は、連続運転するものではありませんので、現状でもよいのですが、将来、耐圧型の密閉式動力系統の要望が発生した場合には、この発熱と放熱は、対処しなければならない課題です。
3).コストの課題
新型の巻取機は、従来品に比べ部品数が多く、その分コストが高くなりました。しかし、設計コストは、大幅に減ります。したがって新しい部品の原価低減で対応できるものと、考えられます。むしろ部品の安定供給が課題です。