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3.1.3 赤外線吸収フィルター法の調査
 赤外線吸収フィルター法とは水の吸収波長は3μmと油の吸収波長は3.5μmとの吸収波長を選別できるフィルターを用いて、油分濃度計として採用する。
3.1.3.1 赤外線吸収フィルター法の測定原理
 水と油のわずかな吸収波長の差をフィイルターによって分離し、水100%での吸収データと油分が加わった時の吸収データとを比較しその差を利用して測定する。
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図3・1イメージ
 図3・1イメージ図より上段は水と油の吸収波長数と波長的に見た位置関係である。水と油の吸収波長は近接位置だが、この波長を下段に描いたフィルターで振り分ける。
 
3.1.3.2 センサー構造
 サンプル水が油分測定をするバラスト水である。水用フィルター[水の吸収波長の通す]と油用フィルター[油の吸収波長の光を通す]を差換えて測定する。
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図3・2イメージ
 図3・2イメージ図から、フィルターとはガラスフィルターを示し水の吸収波長と油の吸収波長を振り分ける、差し替えは機械的に行う構造を考えている。
3.1.3.3 フィルターガラスの調査1
 図3・2イメージ図に使用するフィルターガラスの調査を行った。その結果3μm近辺をカットオフとするフィルターではガラスが吸収波長吸収の影響があるため、ガラスで吸収波長影響の無い方法の検討を行なった。
3.1.3.4 吸収波長の検討
 下図のように、第三吸収波長ではガラスによる吸収を受けないのでその付近の測定方法を検討した。問題点は第三吸収波長では吸収の値が少ないことであるが、対策については光の光路長[パスレングス]を長く取ることで対応する。
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図3・3 吸収スペク
3.1.3.5 フィルターガラスの調査2
 調査の結果、フィルターガラスの存在は確認できたが高精度のものは高額である。また、温度によりフィルター波長がずれる。今回の調査はここまでとし赤外線吸収フィルター法については測定原理の検討までとした。








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