8.マーケティング部としてのPR活動
(1) 各種装飾
1) 街並み・会場装飾
大会ムードの醸成と秋田に来る人々をあたたかく迎えるために、主要道路、商店街などと競技会場に装飾を施した。
・ のぼり、バナーの設置
競技会場となる8市町村の主要幹線道路に、のぼり、バナー併せて3,000本を設置した。特に、秋田駅前のピックルーフと秋田空港には大型のバナーをゴールデンウイークから設置し、県民及び県外客にワールドゲームズを強烈にアピールした。
また、競技会場を3,000本ののぼり、バナーで装飾を行ったほか、商店街、コンビニ、その他の市町村にも5,000本ののぼりを設置した。
2) その他装飾
・ ステッカーの配布
(財)秋田観光コンベンション協会及び秋田市飲食店組合環同連合会、県ハイヤー協会の協力で、ウェルカムステッカー2,000枚をタクシーや飲食店に貼ってPRを行った。
・ ラッピングバス・航空機
秋田市内の路線バス2台と空港リムジンバス1台に大会マスコットをデザインしたラッピングバスを運行し、大会のPRを行った。
また、全日空の国内線3機の機体に大会ロゴマーク等を入れた大型シールを貼り、PRを行った。
(2) 各種宣伝
1) 告知ポスター、チラシ
チケットの販促用のポスター3種類6千枚及びチラシ5種類78万部を製作し、JR東日本管内の主要駅、県内外のコンビニなど関係団体やイベントで配布した。
2) TVコマーシャル
15秒のTVコマーシャルを、県内民放3社及び秋田ケーブルテレビで1ヵ月前から開始し、徐々に回数を増やし、大会直前をピークとし放映した。また、青森県の民放2社、岩手県の民放3社、宮城県の民放2社において、大会直前の8月始めからCM放映を行い、直前の大会PRを実施した。
放送局名 |
放送期間 |
放送回数 |
秋田放送 |
7月16日〜8月15日 |
267本 |
秋田テレビ |
7月16日〜8月15日 |
254本 |
秋田朝日放送 |
7月16日〜8月15日 |
233本 |
秋田ケーブルテレビ |
7月27日〜8月23日 |
84本 |
東日本放送 |
8月1日〜8月15日 |
50本 |
東北放送 |
8月1日〜8月15日 |
50本 |
IBC岩手放送 |
8月1日〜8月15日 |
55本 |
めんこいTV |
8月1日〜8月15日 |
31本 |
岩手朝日放送 |
8月1日〜8月15日 |
51本 |
青森放送 |
8月1日〜8月15日 |
30本 |
青森朝日放送 |
8月1日〜8月15日 |
50本 |
また、日本文字放送でワールドゲームズの15秒CMを一日68回にわたり、7月27日から8月26日までJR山手線の車内及び東京駅新幹線待合室で放送した。
3) ラジオコマーシャル
県内民放2社 (ABSラジオ・FM秋田) で7月17日から8月16日まで、200回放送し、PRを行った。
4) 山手線ADトレイン
7月17日から8月1日にかけて、山手線1編成11車両をすべてワールドゲームズ一色にしたADトレインを運行した。これには、秋田県出身で野球評論家の落合博満さんをポスターのモデルに起用し、キャッチコピー「オレの秋田に行こうか秋田が熱いのは、夏のせいだけではないらしい。」とした写真入りポスターと競技写真を主体としたポスターで全車両を埋め尽くした。
5) 街頭大型映像
[1] 首都圏
ワールドゲームズ100日前に併せて、都内の屋外大型映像画面による60秒PRビデオを放映し、首都圏でのPRに努めた。
放映場所 |
放映大型映像 |
放映日時 |
放映回数 |
渋谷 |
109フォーラムビジョン |
5月 8日〜14日 |
210 |
渋谷 |
Q's EYE |
5月 8日〜14日 |
210 |
渋谷 |
スーパーライザ渋谷 |
5月 8日〜14日 |
210 |
新宿 |
スタジオアルタ |
5月14日〜20日 |
182 |
原宿 |
スーパーライザ原宿 |
5月14日〜20日 |
168 |
新橋 |
FAROシティビジョン |
5月 8日〜14日 |
224 |
新橋 |
スーパーライザ新橋 |
5月 8日〜14日 |
224 |
銀座 |
銀座シティギャラリー |
5月22日〜28日 |
210 |
[2] 仙台市
ワールドゲームズ開催まで1ヵ月前の7月17日から8月16日まで、JR仙台駅「杜のビジョン」で60秒CMを1,800回以上放映した。
[3] 秋田市
秋田市内の2箇所に設置されている電光ニュースで、7月20日から8月26日まで、4,560回にわたりワールドゲームズの大会告知、チケット案内、競技日程を放映した。
6) 新聞広告
大会開催50日前に、県内4紙(中央紙含む)と青森、岩手、宮城のそれぞれ1紙に広告を掲載し、大会開催1ヵ月前には、県内5紙(中央紙含む)と青森、岩手、山形、宮城のそれぞれ1紙とスポーツ紙1紙に広告を掲載した。
また、8月に入ってから、中央紙6紙の東京版において、秋田県出身で千葉ロッテマリーンズの石井浩郎さんを起用し、キャッチコピー「拝啓 石井浩郎です。故郷 秋田へ、ワールドゲームズへお出かけください。」と本人の写真入りでPRを行った。
新聞名 |
掲載日 |
段数 |
秋田魁新報 |
6月27日・7月16日 |
全面1P・2P |
同 |
7月8日レジャー特集 |
全面1P |
朝日(県内版) |
6月28日・7月16日 |
全3段 |
毎日(県内版) |
6月27日・7月16日 |
全3段 |
読売(県内版) |
6月27日・7月16日 |
全3段 |
北羽新報 |
7月16日 |
全5段 |
東奥日報 |
6月27日・7月16日 |
半5段 |
岩手日報 |
6月27日・7月16日 |
半5段 |
河北新報 |
7月16日 |
半5段 |
同 |
6月28日レジャー特集 |
全4段 |
山形新報 |
7月16日 |
半5段 |
日刊スポーツ |
7月25日東北版 |
全15段 |
朝日(東京版) |
8月14日 |
全5段 |
毎日(東京版) |
8月15日 |
全5段 |
読売(東京版) |
8月11日 |
全5段 |
日経(全国版) |
8月14日 |
全5段 |
産経(東京版) |
7月16日・23日・27日・8月6日 |
全5段 |
東京(東京版) |
8月2日・4日・9日 |
全5段 |
日経金融 |
8月14日 |
全5段 |
日経産業 |
8月15日 |
全5段 |
9.問題点
商業権は国際ワールドゲームズ協会からすべて組織委員会に委譲されていたが、IF及び個人選手がスポンサー契約している場合や、NFが独自にスポンサーを獲得した場合など、国際ワールドゲームズ協会での取り決めがなかったことから、組織委員会がすべてを取り仕切らなければならなかった。このような問題は、スポンサー間の調整など、今後大会を運営する側に大きな負担となることが考えられる。
また、放送媒体への配信が義務づけられているが、国際映像制作経費が放映権料を大幅に上回ることから、国際ワールドゲームズ協会として、世界各国の放送媒体に対し何らかのアクションをおこし、放映権に対する方策を考える必要がある。