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組織づくり支援グループ
NPO団体支援事業 電動アシスト自転車購入補助事業
ネーミング「さわやかケイリンくんII」全国のNPO団体へ
 
133団体、計291台の供与が決定
 組織づくり支援グループでは、介護保険指定事業者の活動を行う全国のNPO法人に対して、電動アシスト自転車(さわやかケイリンくんII)を昨年から引き続き供与しました。
 電動アシスト自転車とは、従来の自転車と違い、AC電源から専用の電池を充電して、入間が自転車のペダルにかける負荷を軽減するために開発された、日本独自の”ハイテク自転車”です。実際に試乗してみると、その便利さ、品質の高さには驚かされます。また今回配布の自転車には、外観に特別仕様が施されており、フレームの鮮やかな黄色とオリジナルネームシールが大変目立って、街中を走っても注目を浴びることでしょう。
 2年目となった当事業は、日本自転車振興会公益事業の一環として始まり、今年度は希望者が特に多く殺到しました。
 NPO法人にとって魅力のある点は、何といっても高価な電動自転車を非常に安く入手できるということ、また実際に活動を担うボランティアに高齢者や女性が多いことが挙げられます。
 また、地域の特色としては、大都市、市街地、開発用地、駐車場が不足している地域からの希望が多く、半面、雪の多い町や、住宅が密集していない地域、農村地帯などからは申し込みが少なくなっています。
 今年度の事業は4月19日に実施し、4月末現在で269団体、自転車台数にして420台にのぼる申し込みがありました。これは、さわやかインストラクターの手厚い協力のおかげと、社会福祉協議会、ボランティアセンター、NPO団体へ情報を提供する「シーズ」(市民活動を支える制度をつくる会)、また大阪ボランティアセンターの、いずれもホームページに掲載されたことの影響が大きいと考えられます。中でも千葉県ボランティア活動振興センターの大石所長の全面協力により、千葉県内のNPO法人団体に社協からの公文書を周知でき、そのため同県内からは、前年比約3倍の希望がありました。
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ほほえみの活動場所にて利用者さんと
 
坂道もラクラク利用者訪問の強い味方
 5月上旬に厳正なる審査の結果、北は北海道、南は鹿児島県まで、全国の133団体に向け291台の配布が決定しました。決定通知を受け取った団体から多数礼状が届き、心からの感謝を伝えてくれる団体もあり、担当者としては大変驚き、うれしく思っています。
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 配車の済んだ三重県志摩郡阿児町のN PO法人伊勢志摩福祉の会・ほほえみからは、「今までは地域の活動エリアが広く、車による活動を主としてきたのが、この「さわやかケイリンくんII」が届いてからは、車がなくても自転車で訪問介護に行くことができるようになって、とても役立っています」とのお話をうかがいました。また、大阪府河内長野市の団体では、高齢者のボランティアがよく自転車を利用しており、坂道や狭い道が多い地域のために今まで苦労していたものが、電動自転車によってスタッフの負担が大幅に減ったとのことです。
 さわやか福祉財団が目指す、誰もが安心して心豊かに暮らせる新しいふれあい社会の構築のために、この「さわやかケイリンくんII」が大いに役立つことと確信し、今後も組織づくり支援グループでは当事業を継続していく予定です。
 来年度も募集しますので、全国のNP O団体の皆さん、どうぞご活用ください。
(白石 心)
コラム 電動アシスト自転車の特徴(2001年度)
採用したメーカー ヤマハ・ナショナル・ブリヂストン・サンヨー
採用している自転車 電動アシスト自転車(電動ハイブリット自転車)
ネーミング 「さわやかケイリンくんII」
特別仕様 各メーカーすべて黄色(福祉車両用として)
特別装備 変速機・リアキャリア・防犯登録
(自転車に貼る黄色いラベル)
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各地で好評です 地域通貨体験ゲーム
皆さんも参加してみませんか? 地域助け合い普及事業
 
平塚・群馬で行った講座会場中が和気あいあい
 「地域通貨についてご関心のある方は挙手をお願いします」という堀田理事長の言葉に、聴講者の約8割の方が一斉に手を挙げました。今年7月24日に神奈川県平塚市で開催された「ふれあいボランティアで地域が変わる」と題したシンポジウムでの出来事。地域通貨に対する関心が非常に高いことがわかります。そこで、平塚市と市社会福祉協議会との共催で、9月5日「地域通貨実践講座」を開催しました。
 当日は市内郵便局会議室を会場に、約70名の参加者で講座がスタート。地域通貨そのものについて、当グループリーダー石井より、概略説明のあと、実際「ふれあいゲームキット」を使用した体験ゲームを9つのグループに分けて行いました。参加者は、ほとんどが女性でしたが、大学生や、市の職員など、男性の方も何人か加わり、バラエティーに富んだグループが結成されました。
 最初に行われたゲームは、「助けられ上手・助け上手体験ゲーム」。選択した5枚のカードは、初対面の方同士のグループでありながら、司会者の巧みなコーディネートにより”流通”しはじめました。簡単な自己紹介を織り交ぜ、和気あいあいの雰囲気が、どのグループにも生まれました。次のゲームは「通帳タイプ体験ゲーム」で、自分にできること・やってほしいことをそれぞれ明記し、独自の通貨単位(この時は平塚ということで”タナバタ”を採用)で流通させ、自分の才能や能力を発掘し、地域で生かしていくゲームを行いました。
 2つのゲーム共に、グループ内の1人か2人いる男性の方に、「家具の移動」「簡単な家電の修理」「庭木の手入れ」などが集中し、最高で17枚のカードが集まった方がいらっしゃいました。
 全てのゲームが終了し、参加者全員の中で、各グループの感想を発表。その中では、「小・中学生も交えて、メンバー(老若男女)がより多いほうがより流通する」「助けてくださいと素直に言える環境づくりの必要性」「地域の特性を生かした通貨協議会を設立したらどうか」「通貨の項目による基準の設定を考えなければならない」などの意見・感想が寄せられました。
 
まずはとにかく始めてみよう!
 また、「地域通貨説明会」が、9月9日に群馬県庁会議室で開かれました。前橋・高崎地域通貨研究会が主催し、勤労者マルチライフ支援事業の協力のもとでの開催で.参加者は24名、3グループに分かれての地域通貨体験ゲームを行いました。
 今回は実際に地域通貨を使っている「だんだん」のビデオを上映したことにより、「地域通貨を媒介にした、支え合う地域社会の形成がよくわかった」という感想がありました。体験ゲームの感想としては、「自分の得意な分野で活動ができる」「まちに住む全ての人が主人公である」「地域を飛び越すのもよいのでは」「人を思いやる気持ちが育つ」などの意見が寄せられました。
 安心して暮らせる地域社会をつくるための一つの手法として、「地域通貨」の果たす役割があり、そのことを短時間でより具体的に理解できたのではないか、と思う実践講座でした。講座を受講された方々が、それぞれの地域でどのように展開していくか、今後の動向を見守っていきたいと考えます。
(松本 勝蔵)
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様々なところで「ふれあいゲームキット」は大好評!(写真は7月に神奈川県主催で行われた生活彩業フォーラムから)
コンピュータウイルスから大切なデータを守りましょう
コンピュータシステム開発グループ
 今般も(2001年9月18日)また、感染力が非常に強い「ニムダ」という新種のコンピュータウイルスが猛威を振るいました。今回の「ニムダ」は”これまでのように「不審なメールは開かずに削除する」といった感染予防策は通用せず、通常のネット利用のあらゆる場面で感染の危険がある”といわれる大変にやっかいなウイルスです。
 ウイルス対策ソフト会社とハッカー(悪意を持ってデータやプログラムを改変したり、データを盗み見したり破壊するなどの犯罪行為を行う者)とのいたちごっこの感があります。しかし、私たちは自分たちの大切なデータ(再現することができないデータや再現に多大な時間がかかるデータ)を破壊されたり盗まれたりしてはたまりません。
 インターネット、メールを活用している方は、次の3点について十分に対応策を考えておかなければなりません。
[1]ウイルスの侵入予防方法
[2]発見方法
[3]感染した時の対応策
 これらの対応策は専門的な知識が必要となりますが、どうしてもやっておいてほしいことの一つに、日常の処理(会計処理、サービス活動の実績処理等)を行ったあと、フロッピーディスク等の外部記憶装置に必ずバックアップファイルを作っておき、ファイルが破壊されたときはいつでも復元できるようにしておくことです。
(北崎 弘也)








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