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長寿社会を生き抜くために自己挑戦
奥村 司さん 65歳 鹿児島県
 退職時の挨拶で、「今後は夫婦仲良く、悠々自適に余生を送ってください。退職後の5年間は特に健康に気を付けてお過ごしください」と脅されてから、5年が過ぎる年を迎えた。幸い風邪にもかかることもなく、5年が過ぎようとしている。
 その間に得たものは、夫婦は「一心同体」ではなく「二心二体」だということ。「悠々自適」ではなく、「多忙自適」であること。「余生」ではなく「本生」だということ。そして、「余暇」を利用して何かするとか、行くとかいうのではなく、「必暇」であってこの時間が高齢者の生きがいづくりにいかに大切な時間であるかということも痛感した。
 また、多くの高齢者の生き方にも接して得たことは、いかに長く生きるかよりも、いかに一日一日充実した生活をすることが大切かもわかった。今年も長寿社会を生き抜く力を身につけるためにも、自己挑戦したいものだと思っている。
 
 生き方の真髄をきわめられました。
まず始めよう
鈴木 青史さん 59歳 神奈川県
 篤実な内容の貴誌を拝読致し、眼からウロコが涙とともに落ちてまいりました。多少なりとも社会貢献やボラ活はしているつもりではありましたものの、まだまだ「途はるかなり…」の感慨を持ちました。お互いに頑張りましょう…。やらねばならないのですから!!
 
 やることがあるのは、幸せです。
あるデイサービスでの小半日
泉舘 昭則さん 72歳 愛知県
 一般にデイサービスでは入浴、食事プラスゲームがメインとなっている。過日、名古屋市の特別養護老人ホームのデイサービスでの恒例行事として、名古屋市大須観音門前町での買い物ツアーが実施された。デイサービス参加者の希望に応えて行き先、ツアー内容を話し合って決めたもので、1回の参加者は4名とし、介助者が同数同行する形式をとった。
 当日は、現地での介助者の裁量がある程度認められたこともあって、参加者の満足度はかなり高かった。具体的には大須観音各分院での参拝次第とか、参加者個々の買い物希望への対応状況、さらにはツアー途上での喫茶店訪問での一般客との対応等などにおいて、予期外の出来事、出会いに恵まれたことが、満足度アップに役立ったように見受けられた。
 こうした事例から、デイサービスで一般化されている定例的なメニューの見直しが極めて望ましいことが伺われる。あてがい扶持のメニユーではとても得られない満足度は、デイサービス利用者の積極的な参加を得た行事を通じてこそ大いに高められるということである。
 今後に向け、日頃から、デイサービス利用者の希望をすんなりくみ上げるべく、積極的な心配りを大切にしたいと思うばかりであった。
 
 福祉も医療も教育も、利用者主体であるべきだと思います。








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