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本事業の目的と遂行計画
1.本事業の目的
 毎年増加の一途をたどっている不登校生に対し、彼らを受け入れる教育機関は少しずつ整備されてきた。しかし現在、問題が2点ある。
 第一はその教育機関が、首都圏・近畿圏に限られていること。第二は、彼らが苦難を乗り越えて卒業しても、就職や社会参加の道が極めて限られていることである。今、この不況の中で、彼らは社会的弱者である。本来様々な能力と可能性のある若者が、活躍する場がなく、社会のお荷物となっていく。
 そこで、全国各地に不登校生の進路と社会参加のためのネットワークをつくり、受け入れ態勢を構築することにより、彼らが精神的にも経済的にも安定し、生き甲斐を見出し、わが国の活力向上に寄与することを目的とする。
 目標:不登校生受入教育機関の調査とその公表により、不登校生の就学者を500人増加させる。不登校生社会参加のためのインターン制度の確立により、インターン受益者を200人確保する。
2.本事業の推進計画
(1)事業計画の内容
 前記の目的を達成するため、以下の内容を実行する。
[1]「不登校生受入機関の調査」
 進学面では不登校生を受け入れている学校や民間教育機関、また卒業後の進路面では専門学校や職業訓練所、更にはインターンとして彼らを受け入れる企業に対し受け入れ内容や条件を調査する。
 
[2]「不登校生の進路と社会参加」シンポジウム及び相談会I
 ネットワーク構築のため、不登校生インターン受入企業・教育機関等が一堂に会して不登校生の進路と社会参加や、地域の連携の方法について研究討論会を行う。
引き続き進学や就職、いじめ、ひきこもり、家庭内暴力、非行などの相談にのる。
 [1]・[2]の場所は以下の16県
 岩手、福島、栃木、茨城、埼玉、山梨、静岡、新潟、長野、滋賀、和歌山、岡山、鳥取、香川、長崎、熊本
 相談員は、彼らを受け入れる教育機関や企業、団体の方々及び本協会の相談員
 
[3]「社会参加経験のある元不登校生ボランティアの募集」
 元不登校生で、既に社会参加している方や学校に通えるようになった方で、体験を活かして後輩の相談にのってくださる方、経験談を語ってくださる方を募集する。
 
[4]「社会参加経験者の研修」
 [3]で応募した方のうち、希望者に相談員・講師としての研修を行う。
 
[5]「不登校生の進路と社会参加」シンポジウム及び相談会II
 不登校経験者が司会やパネラーを務めるシンポジウムと彼らが教育機関や企業の方々と共に相談員となる相談会を行う。
 場所 北海道・宮城・千葉・東京・神奈川・愛知・石川・京都・奈良・大阪・兵庫・広島・愛媛・福岡・鹿児島・沖縄
 
[6]「社会参加希望者の研修」
 不登校生がインターンとして受け入れられるよう2泊3日の研修を行う。
 
(2)実施の方法
 当協会において実施計画を作成の上、実施する。








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