序章
本報告書について
この報告書は、日本財団の補助金を受けて、社団法人日本青少年育成協会が、平成13年度事業として実施した「不登校生の進路と社会参加のネットワークづくり」の実施過程と結果をまとめたものである。
この事業は、近年深刻度を深めている不登校生の進路の問題と、彼らが社会参加していくために必要な地域のネットワークづくりを目的として実施している。
13万4千人を超えてしまった不登校生への対応はもちろん重要であるが、学校に行けないだけでなく、そのまま社会にも出られなくなっている元不登校生が増加しているという現状を考え、彼らに社会参加の方法を示すことは、さらに緊急を要するといえる。
また、ひきこもりのまま30歳を過ぎてしまった人たちの将来を心配する親の気持ちを考え、少しでも早くこの事業で成果を示すことが必要と考えている。
本事業実施にあたっては、ご協力くださった関係省庁や自治体の方々、1年間に渡り多大なご支援をいただいた各地の青年会議所及び社会福祉協議会の方々、本事業を逐次報道してくださったマスコミ各社、事業の実施から本報告書への資料提供までご協力くださった各地の実行委員会の方々に厚く御礼申し上げる次第である。
地域のネットワークを形成するのは、社会に対する影響力の強いマスコミ各社のご協力次第といっても過言ではない。マスコミを通じて、全国の方々がこの活動に興味を持ち、本報告書が活用されることを切に願っている。
最後に、この事業を支えて実行委員会をリードしてくださった近藤専務理事と事務局の石山部長、相談会をリードしてくださった土屋常任理事をはじめとする理事・支部長・相談室のカウンセラーの方々、相談ボランティアの研修でご指導くださった柳澤、徳田、上石、上薗、池上、遠藤の各先生方とAPLピアカウンセリング研究会の皆様に心から感謝するものである。
平成14年3月
社団法人 日本青少年育成協会
会長 田中 潤治