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事例6 溶接火花が首周りから入り火傷
 
 職種/溶接工 年齢/58才 経験年数/38年 勤続年数/5年
 
 二重底ブロック取合い部の取付け切断作業中、肩口より火花が入り右背中部の作業服が燃えだしたが、気付くのが遅れ自分で消すことができなかった。自力でタンク外に出て付近の人に消火してもらったが右肩・右腋部を火傷した。
 
防燃性の作業服を着用する
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事例7 高所作業車が暴走し衝突
 
 職種/塗装工 年齢/62才 経験年数/15年 勤続年数/4年
 
 本人は、高所作業車のかごこ乗り込み建造船車両甲板のランプウエイ(昇降通路)上に高所作業車を停止させ、壁面の目荒し作業に従事していた。その後、
[1] 目荒し作業のため、かごを更に下げようとして、「上下」のレバーを「下」に操作した。
[2] 上方からまた目荒し作業をするため、後方こかごを移動しようとして、「伸縮」のレバーを「伸」側に操作した。
[3] かごから降りようとして、「上下」のレバーか「伸縮」のレバーを操作したため、高所作業車が傾斜しているランプウエイを動き出し、約19m暴走し壁に衝突した。
 
無資格者の運転操作は厳禁する
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事例8 台車の陰に入り溶接作業中に挟まれ
 
 職種/溶接工 年齢/54才 経験年数/20年 勤続年数/2ケ月
 
 本人は、船殻工場内でロンジ溶接作業に従事していた。溶接部分がブロック搬送車のジョイント部にきたため、搬送車のジョイント部分に入って溶接作業を続行していた。一方同僚が、26m離れた場所で台車の周辺を確認したが本人に気づかず、リモコンのスイッチを入れブザーを2回ならしたうえで、台車を移動させるためスイッチを入れた。台車が動きだしたとき、本人は台車と本人が溶接していた鉄板の間(107mm)に挟まれ受傷した。
 
リモコン操作者は安全確認を十分に行う
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事例9 狭い空所で塗装作業中に有機溶剤中毒
 
 職種/塗装工 年齢/48才 経験年数/4年 勤続年数/4年
 
 本人は作業指揮者外9名で塗装工場内でブロックのコファダム(空所)内部のスプレー塗装作業を開始した。 午後の休憩後、監視者が、作業の状況を確認するため、コファダム内に入り塗装ホースを引いたところ合図を送ってきた。約5分後に別の作業者が塗料の減り具合が少ないので、監視者に連絡し、監視者が再度見に行ったところうずくまっていた。
 
エアラインマスクを使用する
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事例10 残留ガス抜きが不充分のまま作業し引火爆発
 
 職種/ガス工 年齢/51才 経験年数/23年 勤続年数/23年
 
 本人は、油槽船解体工事にかかり、船倉の二重底(マンホール、配管なし)のトップ板にガス切断機で小穴をあけた時、可燃性ガスが吹き出してきたので、危険を感じ責任者に報告した。責任者が現場を確認した後、切断作業を中止し、二重底部を満水にしその後排水して二重底部のガスを抜き、明後日から換気を行ってから切断する旨指示した。本人はその後張水のため本船に行き約7割程度注水しポンプを止めた。その後送風機とガス切断機を船倉内に持ち込み作業を開始したらしく、二重底に残っていた残留ガスに引火爆発した。
 
残留ガスの恐れがある場所で作業しない
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