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事例10 残留ガス抜きが不充分のまま作業し引火爆発
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発生状況 職種 ガス工 年齢 51才 経験年数 23年 勤続年数 23年
 本人は、油槽船解体工事にかかり、船倉の二重底(マンホール、配管なし)のトップ板にガス切断機で小穴をあけた時、可燃性ガスが吹き出してきたので、危険を感じ責任者に報告した。責任者が現場を確認した後、切断作業を中止し、二重底部を満水にしその後排水して二重底部のガスを抜き、明後日から換気を行ってから切断する旨指示した。本人はその後張水のため本船に行き約7割程度注水しポンプを止めた。その後送風機とガス切断機を船倉内に持ち込み作業を開始したらしく、二重底に残っていた残留ガスに引火爆発した。
 
原因 対策
1.責任者の指示した通り、二重底を満水にせず、約7割程度でポンプを止め、二重底部のガスを十分排出していなかった。 1.本船に関する情報を事前に収集するとともに、マンホール等全ての開放部を開放し、連続強制換気を行ない、作業前に可燃性ガスの濃度を測定し、0.05%未満であることを確認する。
2.明後日に換気をしてから切断作業を開始する指示を守らず、段取りを先に進めるべく、自分の勝手な判断で作業を行った。 2.責任者及び作業者への再教育を行なう。








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