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資料4.工費の概略比較
(平成12年度 超軽量コンクリート等による浮体構造物の研究報告書より抜粋)
 超軽量コンクリートの浮体への適用に際し、費用改善効果を把握するために、外力を算定して工費算出を行うことにより経済効果の試算を行った。
 検討した浮体規模は、デッキ面積200m2〜600m2程度のRCハイブリッド浮体であり、9種類のサイズについて試設計を行い、費用比較を行った。
(1) 検討条件
1) 浮体のサイズ
次の9ケースのRCハイブリッド浮体について検討した。
浮体のサイズ
幅(m) 長さ(m) 乾舷(m) 吃水(m) 高さ(m) コンクリート比重
10 30 1.1 1.00 2.10 1.2
1.13 2.23 1.5
1.45 2.55 2.45
40 1.1 0.95 2.05 1.2
1.10 2.20 1.5
1.32 2.42 2.45
70 1.1 0.87 1.97 1.2
0.99 2.09 1.5
1.32 2.42 2.45
15 30 1.1 0.95 2.05 1.2
1.10 2.20 1.5
1.40 2.50 2.45
40 1.1 0.87 1.97 1.2
0.99 2.09 1.5
1.30 2.40 2.45
70 1.1 0.83 1.93 1.2
0.94 2.04 1.5
1.24 2.34 2.45
20 30 1.1 0.90 2.00 1.2
1.00 2.10 1.5
1.30 2.40 2.45
40 1.1 0.95 2.05 1.2
0.95 2.05 1.5
1.25 2.35 2.45
70 1.1 0.78 1.88 1.2
0.89 1.99 1.5
1.17 2.27 2.45
2) 外力
 外力については設計でよく使われる港湾基準の合田式及び漁港基準の静水圧差式で定常外力を算出した。以下に計算条件を示す。

通常時  波高  H1/3=0.5m
  波周期  T=3sec、5sec、8sec
  水深  −10.0m
  潮位  H.W.L=2.1m
     L.W.L=0.0m
  風速  V=16m/s
波浪時  波高  H1/3=1.0m
  波周期  T=8sec
  風速  V=40m/s
「港湾施設の技術上の基準・同解説H11.4」より抜粋
(2) 検討結果
1) 外力の比較
 表4.1、4.2に外力の比較を示す。コンクリートを軽量化した場合、浮体のサイズにかかわらず、吃水が小さくなり、浮体に作用する外力が小さくなっていくことがわかる。
2) 工費の比較
 表4.3に工費の比較を示す。また、表4.4に杭係留の比較例を示す。コンクリートを軽量化した場合、上述の浮体に作用する外力が低減でき、本体の物量減、係留機構の軽減が可能なため、浮体のサイズにより若干異なるが6〜10%程度の費用改善が期待できる。
表4.1 外力の比較(港湾基準合田波圧)
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表4.2 外力の比較(漁港基準)
(拡大画面: 110 KB)
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表4.3 概略工費の比較
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表4.4 係留杭比較例
(拡大画面: 120 KB)
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