規則波中実験結果
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不規則波中実験結果
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図2.9 波方向45°における岸壁の影響
規則波中実験結果
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不規則波中実験結果
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図2.10 波方向90°における岸壁の影響
規則波中及び不規則波中の運動、ヨーク係留力の計上算値と実験値は比較的良く合っており、理論計算は実設計に十分耐えられる推定精度を有することが確認できた。
岸壁影響がある場合についての計算値と実験値の比較した結果でも、計算値は実験値の応答の傾向を良く表している。縦付け配置で波方向45°の場合の応答ピークの計算値が実験値よりも小さいケースもあるが、全体的には両者は良く一致している。ここで、岸壁の反射率は0.8として、波強制力にのみ鏡像影響を考慮して近似的に扱った。
2.3 実験結果のまとめ
実験で得られた結果を以下にまとめる。
・実験において特に大きな非線形現象はで観察されず、ほぼ予測された結果が得られた。
・実験値と計算値を比較した結果、理論計算は実設計に十分使用できる推定精度を有することが確認できた。岸壁の干渉影響も理論計算は比較的良い推定を与える。
・ヨーク・ばね係留方式はSurge、Sway方向には拘束度の強い係留方式になっており、このような係留に対しては浮体軽量化が係留力低減に有効である.
・ヨークに作用する係留力は波方向45°で最大であり、設計波条件の有義波周期8s、有義波高1mで変動力の有義値は約70kNである。
・岸壁影響により、運動及び係留力が20%程度大きくなる場合があり、係留設計には岸壁の影響を考慮する必要のあるケースも存在すると考えられる。