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被害者支援に求められるもの −被害者遺族のアンケート調査より−パートII
被害者支援都民センター
事務局長 大久保 恵美子
相談員 阿久津 照美
[4]今後受けたい支援について【表5】
【表5−1】今後受けたい支援(男女別)  【表5】今後受けたい支援
(以下各表・複数回答)
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(1)同じ体験者との話し合いの場の設定が四十八人、精神的ケアが42人、情報提供が36人、支援者の紹介が16人、経済的支援が15人、検察庁裁判所への付添いが12人、家事手伝いやマスコミヘの対応が10人となっています。
 男女別では、【表5−1】のように、同じ体験者との話し合いの場の設定や精神的ケアを希望する人が女性に多くなっています。
 年代別にみますと、三十代では精神的支援と同じ体験者と話し合える場の設定を希望する人が多く、四十代では情報提供と同じ体験者と話し合える場の設定、五十代では精神的支援と同じ体験者との話し合いを望むという回答が多くなっています。六十代になると、同じ体験者との話し合いの場の設定や精神的ケアを希望する他、半数以上が経済的支援を望んでいます。
【表5−3】今後受けたい支援(関係別)  【表5−2】今後受けたい支援(被害別)
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 被害別では、【表5−2】
いずれも、同じような体験をした人と話し合える場の設定を今後ともほしいと望んでいます。
 また、殺人では、経済的支援をあげている人が多くみられます。
 亡くなった人との関係別では【表5−3】
 配偶者・親・子供それぞれが、同じような体験をした人と話し合える場の設定、精神的ケア、事件・司法の情報提供等の支援を主なものにあげています。
 遺族となったのが配偶者や子供の場合は、経済的な支援をあげる傾向があります。
 子供が遺族の場合は、家族や友人、近所の人からを支援を受けていると回答していますが、全員が同じような体験をした人と話し合える場の設定については、今後受けてみたい支援にあげています。遺族が子供の場合は、支援者が積極的に仲間との交流の場を提供することも今後の課題であると考えます。
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