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7 交通エコロジー・モビリティ財団の取組み
瀬戸内海(播磨灘)におけるダイオキシン類分布調査
 ダイオキシン類は河川を経由して湾内に流入したり、大気中に飛散したものが降下してぎますが、その影響は、河口域や港湾区域等を除き全容が明らかになっていないのが現状です。
 そこで、東京湾(2000年度実施)に引き続き、大阪湾に隣接し、複雑な地形を持った開放海域である播磨灘における底沼のダイオキシン類の分布調査を実施しました。調査の結果、表層の水平分布は、2.8〜9.0pg-TEQ/g-dry(注)で既往調査結果0.08〜13pg-TEQ/g-dryと同程度の濃度範囲を示し、灘中央部と灘北部の相生沖でダイオキシン類濃度が高く(8,8〜9.0pg-TEQ/g-dry)、灘北西部(明石海峡付近)で比較的低い値(0.084〜0.17pg-TEQ/g-dry)となっている傾向がみられました。これは、潮汐流が明石海峡、美讃瀬戸、鳴門海峡などでは著しく速く、その他の海域では非常に微弱となっていて、灘中央部では、大きく時計回りに廻る流れがあることによるものと推定されます。また、堆積過程は、1960年〜1980年代の地層にピーク(6.9〜12pg-TEQ/g-dry)がみられました。粒径別にみると、東京湾での調査結果と同様に粒径が細かくなるに従いダイオキシン類が多くなる傾向が見られました。主要な起源は、東京湾の湾奥部と同様に農薬由来と考えられました。
(注)乾いた泥1g当たりの毒性等量(PicoGram-Toxic Equivalents/gram-dry)を表す単位:1兆分の1g
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