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■自動車グリーン化税制
 2001年4月から、環境負荷の小さい自動車の開発・普及を促進するため、自動車グリーン化税制が導入されています。主な内容は、自動車税について、税収中立を前提に、低公害車は排出ガスの低減レベルにあわせて2年間軽減され、車齢11年を超えるディーゼル車や車齢13年を超えるガソリン車は重課されるというものです。また、自動車取得税について、低燃費かつ低排出ガス認定車に対し、取得価格から30万円を控除する特例、CNG、メタノール、電気、ハイブリッド自動車に対し税率を軽減する特例などの優遇措置を設けています。
 技術開発の進展や自動車メーカーの協力も相まって、グリーン化税制で減税の対象となる自動車の型式数は、2000年12月末から2001年9月末で85%増加し、2001年度上半期の低公害車の登録台数(軽自動車を除く)は約65万台(対前年度下半期比44%増)、2001年度上半期に登録された自動車に占める低公害車の割合は33.5%(前年度下半期は20.7%)に上っています。
年月 電気・メタノール・CNG車 ☆☆☆かつ低燃費 ☆☆かつ低燃費 ☆かつ低燃費(ガソリンのみ) 合計
(a)
登録台数
(b)
登録率
(a/b)
2001.4〜2001.9 1,407 19,106 240,890 390,640 652,043 1,946,351 33.5%
(参考)
2000.10〜2001.3
1,282 18,389 150,435 283,215 453,321 2,191,161 20.7%
国土交通省作成データ
●自動車グリーン化税制の主な内容
1.自動車税の重軽課
 
 1.低公害車を購入した場合は軽課、環境負荷の大きい古い型式の自動車に対しては重課
 2.自動車税の重軽課は、軽課と重課とがバランスする税収中立で設定
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2.自動車取得税の軽減
 
[1]ディーゼル車の廃車代替
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[2]低公害車特例
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[3]最新排出ガス規適合車の早期取得特例
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50%軽減
電気自動車、圧縮天然ガス自動車、メタノール車
☆☆☆かつ低燃費車
代表的な対象車種 標準税額(軽減期間の2年分合計) 新税額 グリーン化税制による軽減額
ニッサン・ブルーバードシルフィ
(1800cc)
自動車税:79,000円
取得税:93,000円
40,000円
78,000円
△39,000円
△15,000円
トヨタ・プリウス
(1500cc)
自動車税:69,000円
取得税:109,000円
35,000円
61,000円
△34,000円
△48,000円
(注)
 ・トヨタ・プリウスは、自動車取得税に係る低公害車特例の対象となるため、同税の軽減額が大きい。
 ・上表の対象車種数は、☆☆☆かつ低燃費車のものである。
25%軽減
☆☆かつ低燃費車
代表的な対象車種 標準税額(軽減期間の2年分合計) 新税額 グリーン化税制による軽減額
ホンダ・オデッセイ
(2300cc)
ホンダ・アヴァンシア
(2300cc)
自動車税:90,000円
取得税:135,000円
68,000円
120,000円
△22,000円
△15,000円
ホンダ・アコード
(2000cc)
ホンダ・ストリーム
(2000cc)
自動車税:79,000円
取得税:105,000円
60,000円
90,000円
△19,000円
△15,000円
マツダ・ファミリア
(1500cc)
ホンダ・シビック
(1500cc)
自動車税:69,000円
取得税:75,000円
52,000円
60,000円
△17,000円
△15,000円
 
13%軽減
☆かつ低燃費車
代表的な対象車種 標準税額(軽減期間の2年分合計) 新税額 グリーン化税制による軽減額
トヨタ・マークII
(2500cc)
三菱・シャリオ
(2400cc)
自動車税:90,000円
取得税:150,000円
79,000円
135,000円
△11,000円
△15,000円
スバル・レガシィ
(2000cc)
トヨタ・ビスタ
(1800cc)
自動車税:79,000円
取得税:100,000円
69,000円
85,000円
△10,000円
△15,000円
トヨタ・力ローラ
(1500cc)
ニッサン・キューブ
(1300cc)
自動車税:69,000円
取得税:65,000円
61,000円
50,000円
△8,000円
△15,000円
トヨタ・ヴィッツ
(1000cc)
ニッサン・マーチ
(1000cc)
自動車税:59,000円
取得税:53,000円
52,000円
38,000円
△7,000円
△15,000円
(注)
 ・取得税の標準税額は各車種の標率的な販売価格を基礎として算出した。
 ・新税額は暫定値であり、微修正がありうる。また、上表の車種であっても、排気量によって対象外のものがあり、また、仕様によって一部対象とならない場合かあるので、販売店等での確認が必要。
 
■国における率先導入
 2001年5月の内閣総理大臣所信表明演説において示された、低公害車率先導入方針及び2001年4月に全面施行された国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)などに基づき、政府の一般公用車を電気自動車、CNG自動車、メタノール自動車、ハイブリッド車、低燃費かつ超低排出ガス認定車(☆☆☆)に切り替えるよう、また、地方公共団体などにおいて同様の取組みが行われるよう積極的な取り組みが行われています。
 
◎国土交通省における低公害車の2001年度調達方針
国土交通省において一般公用車は、電気自動車、天然ガス自動車、メタノール自動車、ハイブリッド自動車または☆☆☆かつ低燃費車のいずれかを年度内に97台調達する予定です。また、一般公用車以外の自動車については、[1]電気自動車、天然ガス自動車、メタノール自動車、ハイブリッド自動車または、低燃費車かつ超低排出ガス認定車(☆☆☆)のいずれかを172台調達する予定です。
 
■低公害車開発・普及のための支援策
 低公害トラック・バスの短期集中的導入に対する補助、大型ディーゼル車等に代替する次世代低公害車の開発及び安全・環境上の技術基準の策定、低公害車導入のための関係者への働きかけ情報提供等に取り組みます。
 
■大型トラックに対する速度抑制装置の装備の義務付け
 高速道路における速度超過による事故の防止、消費燃料の抑制を図るため、大型トラックの走行速度を90km/h以下とする速度抑制装置の装備を2003年9月から大型トラックに義務付けることとしました。
 
コラム
・・・ハイブリッド自動車・・・
 
将来的な低公害・低燃費の自動車としてすでに市販化されているのが、ハイブリッド車です。
シリーズ型ハイブリッド自動車の仕組み
内燃エンジンは発電のみを行い、電気をバッテリー等に蓄電しその電力でモーターを駆動させて走行します。
・トヨタ コースターHEV(マイクロバス)97年〜発売
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スプリット型ハイブリッド自動車の仕組み
シリーズとパラレルの両方兼ね備えたハイブリッド自動車です。
・トヨタ プリウス(小型乗用車)97年〜発売
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ディーゼル・電気ハイブリッドバスの仕組み
ディーゼルエンジンのフライホイール部に設置された三相交流機が発進時にはモーター機能よりディーゼルエンジンをアシストし、減速時には発電機機能によりバッテリーを充電しながら、補助ブレーキの役割も果たします。
・日野 HIMRバス、トラック 97年〜発売
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パラレル型ハイブリッド自動車
2つの動力源がそれぞれの車輪を駆動させる方式。ひとつの動力源が前輪、もうひとつが後輪を駆動させる方式と、両方の動力源が同一の車輪を駆動させる方式があります。
・ホンダ インサイト(小型乗用車) 00年〜発売
・トヨタ エスティマ(普通乗用車4躯) 01年〜発売
・トヨタ クラウンマイルドハイブリッド(普通乗用車) 01〜発売
※資料提供 京阪神六府県市自動車排出ガス対策協議会
 
・・・燃料電池自動車・・・
 
 燃料電池自動車は原理的には二酸化炭素や有害物質を排出せず、将来特にガソリン自動車に代替するものとして考えられています。現在我が国においては、各メーカーにおいて公道走行試験を実施中ですが、普及にはさらに技術的な課題の解決を図るとともに、一層のコストダウンを進めることが不可欠です。
 燃料電池とは水素と酸素を反応させ、水の電気分解の逆の原理で電気を発生させるものであり、排出物は原理的には水のみであり、環境面で極めて優れています。また、従来の内燃機関では、発生するエネルギーの10〜20%程度しか駆動に利用できないのに対し、燃料電池の場合は、エネルギーの40%以上が駆動に利用可能であり、省エネ性能の点でも優れています。
 現在燃料電池自動車には、水素そのものを燃料とする方式と、メタノールやガソリンから水素を得る改質方式があります。
 水素貯蔵方式は、効率よく安全な水素の貯蔵法(高圧タンク、水素貯蔵合金等)の開発や、普及に対応した燃料インフラの整備が必要です。
 一方、メタノール、ガソリン等の改質方式は、既存の燃料インフラを活用することが可能ですが、燃料を分解し水素を取り出す改質器の一層の改良が必要です。なお、改質の過程で現在のガソリン自動車の1/3程度の二酸化炭素を発生します。
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※資料提供 石油連盟








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