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3.チェックリストによる評価手順とチェック結果のとりまとめ
 チェックリストは取組の現状把握、取組の見直しや新たな取組にあたっての取組項目や目標設定等に際して重要な役割を果たす。ここではチェックリストによる評価、チェック結果のとりまとめと使い方について具体的な手順を示す。
(1)チェックリストによる評価手順
 チェックリストを使った評価の仕方には様々なやり方があるが、ここに示す手法を参考にし、取組の実態に合わせて評価を行うことが期待される。ここでは委員会での検討結果を踏まえ、標準的な手順を示す。
 
1)チェックリストに直接×をつける
 チェックリストでは、各評価項目ごとに取組レベルの内容を低い方から高い方へ向かって3段階のレベルを示している。各評価項目ごとに自社の取組の内容がどのレベルにあるのかをレベル1からレベル3に向かって判断していき、該当するレベルにチェック(×)をつける。
 
2)集計表にチェック結果をもとに到達度を記入する
 参考に示す「チェック結果集計・評価表」(以下、「集計表」という)等を利用し、到達度を把握する(到達度評価の仕方については次項において示す)。
(2)到達度評価の仕方
 「推進マニュアル」では段階評価を採用し、3段階で評価することとしているので、チェックリストの各項目に示したレベルをもとに、評価項目(小項目)ごとに、取組内容がレベル1に到達していれば1、レベル2に到達していれば2、レベル3に到達していれば3とする。なお、該当なしの項目については、集計表に「該当なし」の欄を設けているので、そこに○をつける。
 取組レベルの達成には、そのレベルの内容を完全に満足した状態を必要とし、低位のレベルの内容を完全に満足しない場合は、次のレベルの内容が多少満足されていたとしても、その次のレベルに到達しているとはみなさないものとする。これはこのチェックリストが、企業が環境保全活動を継続的に実施していくのに体系的に環境保全活動に取り組むことを重視しているためである。
 評価項目(小項目)の中には、以下の囲みのレベル2のように、同じレベルの取組項目が複数ある場合があります。これらについては、到達度1を項目数で割り、チェックのついた項目数だけ到達度を加えます。
 
◆【燃費等に関する定量的な日標の設定等】
□ 走行距離および燃料の使用状況について、会社として把握している〔レベル1〕。
□ エコドライブについて、会社として燃費等に関して定量的な目標を設定している〔レベル2〕。
□ 燃費等に関する定量的な目標を達成するため、エコドライブを効果的に進めるための計画を策定している〔レベル2〕。
□ 会社として、エコドライブの取組状況や取組結果(燃費)に基づいて、取組状況が改善するよう、取組の見直しを行う仕組みを設けている〔レベル3〕。
 
 レベル2の取組項目が2つあるので、到達度1を2で割り、1項目につき達成度0.5を加えます。レベル2の取組のうち1つにチェックがつけば到達度は「1.5」、両方にチェックがつけば到達度は「2」となります。
 
 また、評価項目(小項目)の中には、以下の囲みのように、評価項目の下に具体的な取組が記されているものもあります(→以下)。これらについては、到達度1を項目数で割り、チェックのついた具体的取組数だけ到達度を加えます。ただし、下記の場合はレベル1の取組項目がないので、到達度2を項目数で割り、チェックのついた具体的取組数だけ到達度を加えます。
 
◆【法定点検に加えて、厳しい使われ方等も考慮した独自の基準による点検・整備の実施(その他)】
□ 下記の箇所に対しては、走行距離、または使用期間にいて独自の基準を設定し実施している〔レベル2〕
 
→□ タイヤの空気圧の点検・調整は、独自の点検期間を設定し、空気圧の測定をもとに行っている。
 □ トランスミッションオイルの漏れの点検は、独自の点検期間を設定し、実施している。
 □ トランスミッションオイルの交換は、走行距離について独自の基準を設定し、実施している。
 □ デファレンシャルオイルの漏れの点検は、独自の点検期間を設定し、実施している。
 □ デファレンシャルオイルの交換は、走行距離について独自の基準を設定し、実施している。
 
 具体的な取組項目が5項目あるので、到達度2を5で割り、1項目につき到達度0.4を加えます。レベル2のチェック項目なので、0.4、0.8、1.2、…となります。具体的な取組項目すべてにチェックがついた場合は到達度が「2」となります。
(3)チェック結果のとりまとめ
 チェックリストによりチェックした結果を、「グリーン経営推進チェックリストと記入の手引き」に添付した集計表を使って以下のように整理する。集計表は、自社の取組内容や取組結果がどのランクにあるかなどを一覧で把握するのに有効である。
 例えば、次のチェック結果の「とりまとめイメージ」に示すように、到達度を記入し相互に線で結ぶことによって、全体としての到達度を把握することが可能になる。また、前年度のチェック結果と比較し、到達度レベルを結んだ線が右に移動していれば、全体としての到達度が向上したことが分かる。
表3-6 チェック結果のとりまとめイメージ
(拡大画面: 86 KB)
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