VI.空気とNitrox(混合ガス)を用いた実用潜水の評価(江ノ島)
1.目的
空気とNitrox(混合ガス)を用いた実海域での実用潜水を目的として使用体験及び心拍数からその時の負荷強度を調べ評価した。
2.使用ガス(写真6-1)
[1]Air(空気)の14リットルスチールタンク
[2]Nitrox(ナイトロックス)/酸素32%:窒素68%の10リットルアルミタンク
写真6-1 空気(左)とNitrox(右)タンク
3.実施場所
神奈川県藤沢市の江ノ島の港堤防からボート(写真6-2)で約10分沖合の水深30m海域にて実施した。
写真6-2 江ノ島の港とボート
4.実施日及び対象者
期間は2001年3月2日及び3月3日の2日間行われ、対象者はTK37、YH24、IM33、AK29、NK26、TT31、AN26、HN28、MH39、IT28、YK29、AY32、NH27の13人である。
5.測定者:芝山正治、松本一勝
6.測定項目及び方法
(1)心拍数と換気量を測定した。心拍数はパルスグラフ(セイコー社製、ダイビング用)を用いた。
(2)換気量は、ダイコンのCochran NemesisII(ダイブコンピュータに換気量測定機能付き)を用いた。
(3)疲労の自覚を調べるために「自覚症状しらべ」を用いた。実海域で行った潜水作業前後に質問紙調査法である「自覚症状しらべ」を行った。この調査法は、産業疲労判定のため日本産業衛生学会が作成した(図6-1)。
写真6-3 酸素吸入を行っているダイバー
図6-1自覚症状しらべの調査票
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