IV.混合ガス潜水を利用した負荷強度の評価(プールトレーニング)
1.目的
新しい技法の混合ガス潜水を取り入れ、実務及び訓練中の身体負荷を軽減させ、かつ減圧症や窒素酔いの予防対策につながる1,2)安全な業務の向上を目指すための技法を考える。
混合ガスは、酸素と窒素の割合を約3:7に人工的に混合したNitroxガス及び窒素の変わりにヘリウムし、呼吸抵抗を低下させることができるHeliox ガス巣3,4)を用いて横浜防災基地プールの水面ドルフィンに伴う負荷強度の違いを調べ評価した。
2.期日及び対象者
2001.7月17日は、TT31才、ST28才、HN29才、KG28才の4人、7月18日は、KF37才、IH35才、AK30才、ET28才、NM33才、HT31才の6人である。
3.実施場所
横浜防災基地の訓練プールで行った。
4.調査者
芝山正治、松本一勝
5.混合ガスの種類
3種類のガスは、次の通りである(写真4-1)。
写真4-1 異なる3種類のタンク(左からAir、Nitrox、Helioxタンク)
[1]Air(空気、スチールタンク)
[2]Nitrox(ナイトロックス、アルミタンク)/酸素32%:窒素68%
[3]Heliox(ヘリオックス、アルミタンク/酸素20.0%:ヘリウム80.0%
6.測定項目及び機器
(1)パルスグラフ(セイコー社製)を用て心拍数の測定を行った。
(2)換気量を測定するために、Cochran NemesisII(ダイブコンピュータに換気量測定機能付き)を用いた。
(3)感想を終了後に調べた。
7.設定負荷方法
タンクを含めた全装備を装着し、レギュレータ呼吸による10分間(実際は8分間)の水面ドルフィンとし、流速は、1.0ノット(低速)とした。流速は正確な流速の確保するために努力し、正確な1ノットの流速に設定されたと思われる。