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III.プールトレーニング中の心拍数及び換気量測定に伴う負荷強度の評価
1.目的
 潜水中の換気量を測定できるダイブコンピュータを導入したため、ドルフィンキックのトレーニング中の換気量及び心拍数を測定し、負荷強度を評価した。
2.期間
 期間は、2000年10月9日の1日とした。
3.場所
 場所は、横浜防災基地の訓練プールで実施した。
4.対象者
 対象者は、隊員のAN25才、FK29才、TA30才、TK36才の4人とした。
5.調査者
 芝山正治、神山貴巳香
6.測定機器
 (1)心拍数の測定のために、パルスグラフ(セイコー社製)を用いた。
 (2)換気量を測定するために米国Cochran社製Gemini Plus DC-12453(ダイコン、写真3-1)を用いた。ダイコンはデータを保存するための本体部と状態を表示する表示盤とに分かれている。本体部はレギュレータの1次圧部に取り付け、水深、時間を記録すると共に、タンク内残圧から水深を考慮した換気量を記録する。表示盤は右手首に装着した。記録されたデータは、後日パソコンへ保存する。データ解析は、外部出力が出来ないため、パソコン画面からマニュアルで記録されたデータを読み込み(手作業)、Excelへ落とし、解析分析を行った。
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写真3-1 換気量測定器
レギュレータの一次ホースに設置
7.トレーニング内容及び設定負荷方法
 タンクを含めた全装備を装着し、レギュレータ呼吸により、異なる流速の水面ドルフィンキックを行い、心拍数と換気量を測定した。流速は、1.0ノット(低速)と1.7ノット(中速)としたが、実際の流速度は確認されていない。
 プロフィールは、換気量を測定するためダイブコンピュータを作動させる必要から、水面ドルフィンキック前後に水深2mに1分間の潜水を行い、その後の8分間を水面ドルフィンキック負荷とした。具体的な方法は、開始と同時に水深2mまでの潜水を1分間行い、その後、水面に浮上して8分間のドルフィンキックを行い、再び2mまで潜水し、1分間止まった後に浮上する合計10分間とした(図3-1)。
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図3-1 ドルフィンキックのプロフィール(計10分間)








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