[注]
第2条 水産物は、健全な食生活その他健康で充実した生活の基礎として重要なものであることにかんがみ、将来にわたって、良質な水産物が合理的な価格で安定的に供給されなければならない。
2 水産物の供給に当たっては、水産資源が生態系の構成要素であり、限りあるものであることにかんがみ、その持続的な利用を確保するため、海洋法に関する国際連合条約の的確な実施を旨として水産資源の適切な保存及び管理が行われるとともに、環境との調和に配慮しつつ、水産動植物の増殖及び養殖が推進されなければならない。
3 国民に対する水産物の安定的な供給については、世界の水産物の需要及び貿易が不安定な要素を有していることにかんがみ、水産資源の持続的な利用を確保しつつ、我が国の漁業生産の増大を図ることを基本とし、これと輸入とを適切に組み合わせて行われなければならない。
第3条 水産業については、国民に対して水産物を供給する使命を有するものであることにかんがみ、水産資源を持続的に利用しつつ、高度化し、かつ、多様化する国民の需要に即した漁業生産並びに水産物の加工及び流通が行われるよう、効率的かつ安定的な漁業経営が育成され、漁業、水産加工業及び水産流通業の連携が確保され、並びに漁港、漁場その他の基盤が整備されることにより、その健全な発展が図られなければならない。
2 水産業の発展に当たっては、漁村が漁業者を含めた地域住民の生活の場として水産業の健全な発展の基盤がる役割を果たしていることにかんがみ、生活環境の整備その他の福祉の向上により、その振興が図られなければならない。