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はじめに
 人は、災害を防止していくうえで障害となる次のような特性(弱点)を持っています。
1.注意力の維持が難しく、不注意な行為が避けられない。
2.手抜きや近道反応、憶測判断をとりやすい。
3.年を取ると、体力や機能が低下して、被災しやすい等。
 当協会では、このような人の弱点が基因となっている不安全な行為や不安全な状態を排除し、安全に作業を遂行していくための対策として、「作業の標準化による安全作業マニュアルの作成と順守」を事業として取り上げ、災害が多発している船種の漁船、そして内航船の作業について取り組んできました。
 内航船では、「整備管理作業」(機械、器具、用具等の整備・修理及びカーゴー・タンク等の清掃片付け、または錆落とし、塗装及びこれらに関連する一連の作業をいう。)が、平成12年度に作成した小冊子の「出入港作業と荷役作業の災害防止に作業マニュアルを―内航船の作業の標準化―」で取り上げている「出入港作業」及び「荷役作業」と並んで、災害多発作業の一つとなっています。
 このたび、「整備管理作業」中に発生した最近における災害の実態を調査し、どのような作業マニュアルを作成すれば、災害を防ぐことができるか検討した結果を、小冊子として作成しました。
 幸いにして好評をいただいた前回の小冊子と合わせてご活用下さい。
 最後になりましたが、この小冊子を発刊するにあたり、ご指導をいただいた国士交通省海事局船員部労働基準課、ご支援いただいた日本財団、また、ご多忙の中、調査研究及びアンケートにご協力いただいた委員及び内航船の船員の皆様に厚くお礼申し上げます。
 
平成13年9月
船員災害防止協会








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