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障害のある人、ない人
 障害のある人というと、何か特別の人のように考える人がいますが、そうではありません。
 足の不自由な子どもは、走るのが得意でない子どもが多いかも知れません。知的発達に障害のある子どもは、数の計算が不得意かも知れません。しかし障害のない子どもでも、走るのがおそい子どもや、計算がにが手の子どももいるでしょう。
 人はみんな一人ひとり、個性や特徴をもっています。
 障害があっても、一人ひとり、みんな個性のもち主です。
 障害のある子どもや障害のある人という特別の人がいるのではなくて、ある人がたまたま障害がある、というように考えて欲しいのです。
 同じ意味で、健常者ということばも、あまりいいことばではありません。
最近は「障害のある人も、ない人も」というようないい方をする人が増えています。
 障害があっても、なくても、みんな同じ人間だということを忘れないで欲しいのです。
 国連では、全世界の人々の約10%が、何らかの障害があるといっています。
 この数字は日本の障害のある人の比率4.6%とくらべると、はるかに多いのですが、これは定義が違うからです。
 日本では身体や精神に障害のある人だけを対象としていますが、国連の世界保健機関(WHO)では、その他に障害のために能力の低下した人や社会的不利(ハンディキャップ)を受けている人も障害のある人にふくめています。








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