キッズ団
今年も3ケ所で「キッズ団」を編成しました。八ケ岳では「本当のキャンプ」を予定し、それぞれ寝袋を持ってきてもらいましたが、あいにくの天候で実現できませんでした。(子どもたちには、そのほうが良かったかも!)また、「元キッズ団」のお姉さんに「キッズ団ボラ」を担当してもらいました。
私の担当した2人の女の子は、きょうだい環境が異なっていたけれども、共通するところがあった。それは、良いことにしろ、悪いことにしろよくきょうだいの話をするということである。そして、見つけると気にかけて必ずそばに行く。何をするでもなくちょっかいを出すに近いが、この行動から、きょうだいを思いやる気持ちがとても強いことが分かった。また2人とも私たちボランティア(彼女たちがお兄さん、お姉さんと判断した人)に対して、意外にも自己主張が激しく、わがままに近いことを言ったりしたりすることである。はじめは、反抗期だと思ったが、いとこや近所の小学生とは少し異なり、「おんぶして」というような幼稚な要求をするためただの反抗期ではないことがわかった。そして、家族の前ではそういった態度を示さないことから、家では障害を持ったきょうだいがいて、両親はどうしてもその子中心となり、他のきょうだいは、しっかりしなければといった意識をもったり、家族で協力しなければならないと感じて、家での自己主張や甘えを無意識的に我慢しているので、家族とは違う年上の人に普段出来ないわがままや甘えをするのだと思った。はじめは少しとまどったが、彼女たちの要求を聞きつつもあまり甘やかさずに接しているうちに、きょうだいを思いやる発言をしたり、日ごろの役割の話をしていたので、一見どこの小学生とも変わらない子たちだけれども、きょうだいを思うやさしさやしっかりとした強さ、思い通りにならない事に耐える力、わがままを言えないさみしさを心に秘めているということがわかった。
三浦 恵子(看護学科2年)
たんぽぽ
サマーキャンプは2回目の参加でした。我が家の4人の子どもたち(小6、小2、年長双子本人含む)も貴重な体験をたくさんでき大満足でした。なかでも、小6、小2の2人は、親から離れキッズ団で過ごし2泊3日の間にひとまわり成長した気がします。普段、どこへ行くのもなにかと制約を受けがちですが、スタッフの方々のおかげで今年も家族の思い出の1ページを増やす事ができました。
高田 幹子
去年お友達に聞いて、今年初めて参加させていただきました。ボランティアさんも、優しくて安心できました。お兄ちゃんも参加していたのですが、普段なら出来そうもない事が経験できて、とても楽しかったようです。私たちとは別行動と聞いて、少し心配していましたがまったく問題なかったようでびっくりしました。いろいろ、初めての経験が出来て、私もとても楽しめました。これからも、もっともっと子供達と活動的に過ごしてみよう!!と、決心しました。
昼間 志穂
今年は2回目の参加でした。知っているお友達もたくさん来ていてとても楽しく過ごせました。昨年よりも全体の人数も少なく、スタッフの方々ともお話が出来て、アットホームな感じが良かったです。そして、「いつも出来ないこと」がたくさんできるので、子どもたちも良い経験になります。
山崎 由香
娘が障害を負って4年半。サマーキャンプも今年で早くも3度目となった。一番興味深いのは娘の受け止め方の変わり様だった。例えば気球。最初の年は自分がどこにいるのか、何をしているのかさえ把握できていないように表情ひとつ変えなかった。次の年はどうしたことか異様に恐がった。恐いという感情がちゃんと表現できるようになっていた。そして今年、3年目は少々ながら景色も見たりして、楽しんでさえいるようだった。これからこの子はどう変わっていくのか。そしてまだ幼さの抜けない兄の目には障害児や彼らを助けるボランティアさんたちがどう映っているのか。楽しみはつきない。
伊田 朋代
今回で3回目のサマーキャンプ。去年我が家は次女が誕生し参加できなかったので、「待ちに待った」サマーキャンプ。とても楽しみにしていました。前回・前々回とも山中湖への参加でしたが、今年は土浦。内容も規模もずいぶん違って今回は結構あわただしかったけれど、普段体験できないことを今年もまた味わわさせて頂きました。まだ小さい次女が参加することもあり、多少の不安はありましたが、ボラさんたちや一緒に参加したお友達の手助けもあり、たくさんの素敵な想い出ができました。
西山 亜紀
ソラン(株)
ソラン(株)(旧(株)MKCスタット)はピーターパンこども基金のオフィシャルスポンサーで、社内でボラ募集をかけていただきはじめて今年で4年目、のべ59名のボラ参加をしていただきました。皆さん(昼も夜も!)貴重な戦力として大いに活躍していただきました。
以前から「障害者の方々の存在を日常的なものとして認識したい」というのがサマーキャンプに参加した動機でした。一日目、意気揚々と「さあ障害児といろいろするぞ」と思っていたら、キッズ団担当といわれ、出鼻をくじかれボーッと突っ立っていた僕を、子どもたちが優しく仲間にいれてくれました。僕は性格的に内向的で人見知りするところがあり、初めて会う人とコミュニケーションをとるのが下手な人間なのですが、キッズ団の子どもたちは人と仲良くなる達人ばかりで、23才のピチピチサラリーマンの僕をオジサンと呼び、ほぼ素で昼も夜もいっしょに遊んでくれました。自分がボランティアで来ていることを忘れて、純粋に楽しんでいた時間が多かった気がします。僕が障害者の子と一番触れ合ったのは入浴でした。知的障害で体を動かすことがほとんどできず、腕や足の骨も簡単に折れそうな子を扱うとき、力の加減がよくわからず、服を脱がす時、体を洗う時、とても真剣でした。実際に彼らの肌に触れ、目を見て、声を聞き、反応を直接確かめる事ができたのはいい経験でした。イベントとしては、ペットボトルでイカダを作り霞ヶ浦に浮かべ乗ったり、気球で空を飛んだりで、初めて経験することばかりで楽しかったです。また、普段出会うことのない人々とお話ができるのも、サマーキャンプの魅力だと思います。「ボランティアをやって、いい事をしてきました」と言うよりは、2泊3日だけど、楽しい空間を皆さんと共有し、元気を分けてもらって帰ってきた気がします。
柳生 武留さん 土浦参加
体が不自由な方や、何らかの障害を持った方々に接するとき、いったいどのようにすれば良いのか?「実際にそういった方々と接する機会があれば、自分なりの答えが見つかるのではないか?」と思い、サマーキャンプヘの参加を決めました。私は脳性麻痺の子どものいる家族を担当させてもらいました。その子と行動して感じたことは、特に障害だの何だのと意識する必要はない、ということでした。一緒に入浴したり、散歩に出かけたりしているうちに、その子も普通に考え、感じ、それを伝えようとしていることがわかりました。ただ、体がうまく動かせない。それに対して本人は苛立ちを持っている、そんな風に感じました。もちろんその場でそんな難しいことを考えていたわけではなく、自分も一緒になってかなり楽しんでいましたが。ボランティア失格かも知れませんね、っていうか、失格。夜の懇談会でも、父兄の方やほかのボランティアさんと話すことができ、いろいろ考えさせられました。あれだけの方々と話す機会は、なかなか無いと思います。障害や病気は、その人の身体的特徴でしかなく、自分が普段ほかの人に接するのと同様にしていれば良いのではないかな、と思いました。自然に付き合うのが一番ですね。きっと。
目黒 幸さん 八ヶ岳参加
日本財団
家族キャンプ「キッズ・ファースト」は、日本財団の助成で成り立っています。今年は、八ヶ岳に3名、山中湖に4名の職員の方々がボランティア参加してくれ、大いに盛り上げていただきました。他にもいろいろお世話になっています。今後ともよろしくお願いいたします。
私はこのキャンプに参加して、生きるということ、幸せとは何かについて本当に色々なことを教わりました。他人からどう思われているかではなく、自分がどう現実を受け止めて生きていきたいか。障害児を持つということは、他人からは不幸に見えるのかもしれません。実際私自身もそのように感じていました。しかし、子どもたちは単に物理的に障害を持つ子どもであって、精神的な障害を持つ子どもではなく、親の愛情を十分に感じ取ることができる人なのです。そのことを家族の方々が子どもたちに愛情いっぱいに接する態度を見て、また子どもたちの笑顔を見て実感できました。また、あるお母さんが「ここにいる子どもたちは明日死ぬかもしれない。だから私はそんな子どもたちに今日という日を楽しんで生きてもらいたい!」と言っていました。生きていることへの感謝。毎日の生活のなかで、一番大切なことを忘れていました。本当に家族の方々は心労が絶えないと思いますが、マイペースに今後とも楽しそうに生きていっていただければ、日本の未来も明るいな〜と思いました。
姫野 美紀さん 山中湖参加
参加前は、「難病の子ども」=かわいそう、暗い、言動に気をつけなければならない、というイメージを抱いていたが、予想に反して明るく楽しい雰囲気だった。障害児の親や兄弟の多くは諸症状を「障害」ではなく、その子の「特徴」と捉えているように見受けられ、2泊3日H君と過ごして個人的にも「障害」という言葉の持つ意味がわからなくなった。宿泊施設付近のアウトレットモールへ夫婦二人だけで行ったあと、お母さんが「二人だけで喫茶店でコーヒーを飲んだのは何年ぶりかしら」と喜んでいたのが印象的だった。
感心したこと・参加費1万円を払ってまでボランティア参加を希望する若者が多くいるのには感心した。感動したこと・親の明るく前向きな姿勢と精神力。つまらなかったこと・あまりにも計画されているものが少なく、何もしていない時間が多かった。せめて子どもと遊べる道具、絵本、空間などを充実させたほうが良いと思う。もっとこうしたら・つながりの無い人同士の交流を図るプログラムが無かった。初めてのボランティアに対する説明があまりにも無かったので、なかには何を、何時、どこまでやれば良いのかわからず、途方にくれている人もいた。
藤原 心さん 八ヶ岳参加
まさin小淵沢
俺の担当チビッ子は康介君。1秒もとまらない、オモチャのようなCUTEなBOY!抱きしめたい!そんな康介とのほんの短い夏休みの宝さがし…。彼と彼のステキなPARENTSとの出会いはいわゆるひとつの記念日。キラキラの思い出に、まさに感涙。「まったく、この子はどんなふうに大きくなっていくんだか…」とつぶやく康介ママの眼差しはあくまでもやさしかった。障害はかわいそーじゃない?いまさら誰も悲しんでない?そんなヒマがあるわけない?乗り越えるってどんな意味?でももしかして、病気とか世の中のいろんな不幸みたいなものは、無いなら無い方が良いのかも…。でもでも、どんなことがその身に起きても、向き合ってゆく人生…LONG AND WINDING ROADが祝福をもって準備されてる。お節介ではない必要な手助けって何があるだろうか?と考えている。「福祉だなんだ、人にやさしくだかんだと言いたてず当然に、目を三角にせずSMILE!のその中で出来るはずの事…。康介がしあわせになれる。康介が勝手に自分でしあわせになる。そこにあったら役に立てるはずの事…。このキャンプにご参加いただいた皆さん、シャボン玉の魔法使いさん、ボラ相方のみっちゃん、いろいろ親切にしてくれたすべての人々にRESPECT!どうもありがとう。
本多 正毅さん 八ヶ岳参加