本番さながらの人命救助訓練
事務局
平成14年1月18日 広島港の金輪島沖において、第六管区海上保安本部長指揮のもと、「2名乗船プレジャーボートが転覆し、1名が海中に投げ出され、1名が転覆船内に取り残されている」との想定により、巡視船とヘリコプターとの連携による人命救助訓練が行われました。
強い冬型の気圧配置の影響で強風が吹き荒れるなか、ヘリコプター(広島航空基地所属)が潜水指定巡視船(みささ、呉保安部所属)の潜水士と連携し、海中転落者を吊り上げ救助した後、転覆船内の1名を潜水士により巡視船搭載艇に揚収する訓練が本番さながらに展開されました。
本訓練から日頃のあらゆる事態を想定した厳しい訓練の一端が垣間見えました。訓練を現場で指揮された第六管区海上保安本部警備救難部・古場誠也救難課長よリマリンレジャー愛好者の皆様へのコメントをいただきました。
古場誠也救難課長
「冬場の天気は変わりやすいため、事前に気象状況を充分に把握して、マリンレジャーを楽しんで下さい。
海難の場合は陸の警察や消防と異なり、当庁の巡視船が連絡を受けて現場に到着するのは、時間がかかります。私たちは1分でも早く現場に到着する心意気でおりますが、皆様も海難に遭遇した場合のことを考えて、救命胴衣の着用、連絡手段の確保などの大切な命を自分で守ることについて再確認をお願いします」
表紙:海中転落者の巡視船収容
海中転落者吊上げ
潜水士による搭載艇揚収
潜水士による救助活動