吟剣詩舞だより
福島県吟剣詩舞道 第三十五回大会
平成十三年度県芸術祭主催行事としての吟剣詩舞道第三十五回大会が、同年十月十四日いわき市の平市民会館で開催された。
当日は秋晴れの好天にも恵まれ、開場の九時前には多くの会員が列をなし、年に一度の再会を喜び合う姿があちこちに見受けられた。
大会は修礼・国歌斉唱に続き吟剣詩舞道讃歌が声高らかに大合吟されたあと朗吟第一部に移った。朗吟第一部は合吟十八番、独吟十番、詩舞三番をもって構成され、熱吟と華麗な舞が繰り広げられた。
引き続き行なわれた式典では、各団体の会旗紹介のあと、小島大会実行委員長、西山大会会長の挨拶があり、壇上に着席の来賓、役員の紹介が行なわれた。続いて四家いわき市長、砂子田いわき市教育長より歓迎の祝辞がのべられ、財団の笹川会長のお祝いのメッセージが読み上げられた。
午後は朗吟第二部として、少壮吟十福島県予選と合吟コンクールが行なわれ、少壮吟士は飯塚秀風(会津吟詠会)と遠藤娼風(福島岳風会)が予選を通過し、財団本部からの賞状とトロフィーを手にした。また、合吟コンクールでは、一位に福島岳風会男子、二位に同女子、三位に天山流石川が入賞し、記念のメダルを胸にした。
朗吟第三部は合吟十四番、独吟十四番、剣舞三番、詩舞六番で構成。最終出演まで舞台と観客席には緊張した空気がみなぎっていた。
そして平成十四年度の開催地を福島市とすることを承認。開催地実行委員長の大山岳風会長に県連旗が授受され、大山会長が挨拶を行なった。
(県総連事務局長 中村岳心)
大会で披露された静山流静慧会の群舞
第五回 五泉吟詠會
社団法人関西吟詩文化協会五泉吟詠支部は平成十三年十一月十一日(日)午後一時より、堺市・大仙地域会館集会室において第五回五泉吟詠會えお開催しました。
五泉吟詠支部は、大阪学芸高等学校鍋谷安宏校長が指導しています。故野原峰桜先生の追善大会と日ごろの練習成果を披露しようという目的でこの日の第五回大会となり会員が朗々と吟を発表しました。
出演者以外にも大阪学芸高等学校詩吟部の保護者やOB会会員などのご来場で会場は満席の状態、合吟や独吟の一番一番が終わるごとに大きな拍手が送られ、会場を沸かせていました。
全ての番組終了後、本年、吟詩道十段、高師範、私学教育功労賞、私中高連表彰を受賞されました鍋谷先生に大阪学芸高等学校詩吟部やOB会、五泉吟詠會、鍋谷学級卒業生を代表して船元伸吾詩吟部部長、高木康之OB会会長、藤村昇永会員、北川良一OBより花束と記念品などが贈られました。
次々とお祝いの言葉が続き更に祝電が披露されました。最後に山口峰幸副会長より「今回、峰永先生には四つの御受賞が重なり心よりお祝い申し上げます。今後も峰永会長御指導の下、より研鐵を積み重ね、吟詩道に精進する所存です。皆様方のご健勝、ご多幸をご祈念申し挙げてお礼のことばといたします」との謝辞があり、なごやかな雰囲気の中、記念撮影後閉会しました。
同支部は高校生や若い人が中心の詩吟愛好家の集まりで注目を集めており、今後の活躍に大いに期待がもてます。
(文責大阪学芸高等学校詩吟部OB会長 高木康永)
第五回五泉吟詠會に参加した皆さん
吟道哲水流八洲吟詠会 創立四十五周年記念大会開催
師走らしい日和に恵まれた十二月二日、昭和三十一年設立より四十五秋の歴史の証として、奈良県立橿原文化会館大ホールに吟剣詩舞道界より百二十名、地元名士二十名の来賓をお迎えして開催した全国吟剣詩舞道大会。
大会は、開始ベル九時三十分、舞台中央に整列する総本部及び当会八地区連合会の旗手を背に、大会副会長、南水應の力強い開会宣言で開始されました。
午前の部は会員合吟と詩舞、中でも幼少年の吟道普及に取り組む北川哲水宗家の意向を反映した幼少年の元気な合吟と愛らしい詩舞には会場から斯道の前途を託して大きな拍手を戴きました。
午後一時からの式典では「愛の灯募金」の贈呈式がとり行なわれ、今回は奈良県善意銀行に百万円、財団青少年吟剣詩舞道育成基金に三十万円を寄贈、この募金は斯道に勤める自分たちの恵まれた環境に感謝して個々の練習場やコンクールなどで会員から寄せられた浄財で、「愛の灯募金」は三十年の歴史があります。
つづいて八島紫海、山岡哲山、西出廣洲の吟界組織を代表される最高峰の先生方よりご祝辞を賜り、花束贈呈、祝電披露のあと、最後に北川宗家が謝辞と共に今後の抱負と決意を述べられました。
厳粛な式典をはさんで、高潔且つ勇壮なご来賓の吟剣詩舞は満堂を魅了する全国大会にふさわしい雰囲気を醸す中、午後三時、特別企画番組、構成吟”魁”の上演となりました。脚本、構成、演出は宗家北川哲水先生が担当され、指導者百二十名が出演、内容は今世まで脈々と守り続けられてきた”大和心”を根底に、聖徳太子から維新の魁をなした大和天誅組まで、歴史の曲がり角で華々しく活躍した人、歴史の闇に消えた人など、愛と勇気と命を賭けた先人たちを取り上げたもので、エンディングでの大合吟で宗家は、和歌”敷島の”を絶唱され、出演者も全身全霊の合吟で時代の魁をなした先人を偲びつつ、場内の会員も共に、斯道をもって人倫を正し、我々が”大和心”を伝えてゆく「魁」となろうと誓い合いました。
閉会の辞は、宗範北川水正先生が斯道振興の決意を力強く述べられ、大会は午後五時、盛会裡に終了しました。
祝意に包まれた祝賀会は、橿原ロイアルホテルで。喜びと感謝いっぱいのなごやかな宴となりました。
(総本部事務局)
北川哲水宗家構成演出による「魁」のフィナーレ
財団法人 日本吟剣詩舞振興会関連事業予定表(3月)
日時 |
時間 |
大会名 |
開催場所 |
責任者 |
3日(日) |
9時00分〜17時00分 |
第30回全国少壮吟詠家審査コンクール決選大会 |
笹川記念会館 |
東日本地区連協 |
10日(日) |
9時00分〜17時00分 |
第23回山口県吟剣詩舞道大会 |
宇部市文化会館 |
一木湖舟 |
23日(土) |
10時00分〜17時00分 |
天風南賜流南賜吟道会創立20周念並びに二代宗家継承披露吟道大会 |
岡崎市せきれいホール |
酒井南賜 |
31日(日) |
9時00分〜19時00分 |
全国吟詠コンクール豊島区連代表選出大会 |
豊島区民センター文化ホール |
池田吼水 |
二月NHKラジオ
FM吟詠放送
「邦楽のひととき」
●放送日時二月二十一日(木)
午前十一時〇〇分〜同三〇分
●再放送二月二十二日(金)
午前五時二五分〜同五五分
●吟題と出演者
一、 |
和歌・梅がえに(読人しらず)
雑詩(王維) |
〈吟〉高橋摂匠 |
二、 |
和歌・しらしらと(石川啄木)
松前城下の作(長尾秋水) |
〈吟〉河田?泉 |
三、 |
辺詞(張敬忠)
問梅閣(高啓) |
〈吟〉木村岳尚 |
四、 |
春初感を書す(安積艮斎)
梅花(王安石) |
〈吟〉金戸静華 |
五、 |
春流(北条時頼)
絵の島(菅茶山) |
〈吟〉三田梅鳳 |
六、 |
容奇(新井白石) |
〈吟〉藤原光伶子 |