日本財団 図書館


吟剣詩舞だより
千五百名参集して清吟堂吟友会大会開催
 九月十六日(日)松山市民会館において第四十八回清吟堂吟友会吟剣詩舞道大会が、財団法人日本吟剣詩舞振興会後援のもと、盛大に開催されましたことを、衷心より感謝申し上げます。
 当日は晴天に恵まれ、約三千名の会員のうち島根・香川・愛媛の各地から約千五百名が参集し、午前九時大西清山大会運営委員長の力強い開会宣言で大会の幕を開けた。
 今年は、愛媛が誇る偉大な俳人正岡子規の没後百年を記念して実施される「子規百年祭」に協賛する大会であり、合吟コンクールニ十四番から始まった。続いての大合吟武道館合吟(男子部)は、上位入賞を目指しての練習の成果が表れた力強い吟であった。
 午前の締めくくりの式典では、運営・指導育成功労者、長寿会員、会員増強優良団体並びに永年会員のそれぞれの表彰を行なった後、野中清峰大会会長の主催者あいさつがあり、続いて国会議員、愛媛県知事、松山市長、松山市文化協会会長及び友好吟詠団体会長から心のこもった来賓祝辞をいただいた。
 財団法人日本吟剣詩舞振興会会長笹川鎮江先生からは、プログラムに御祝辞をいただいた上、温かい祝辞も頂戴した。その他国会議員等からも数多くの祝電が寄せられた。
 指導者・役員吟詠は、午前・午後に分かれて正岡子規作の漢詩、和歌・短歌を多く取り入れ、剣詩舞とともに四十九番を楽しく鑑賞した。
 また、野中清峰大会会長が正岡子規作「三阪即事」を吟じられ、来賓吟剣詩舞では二神清竜理事長の吟で、紫雲館吾妻流宗家芳之内芳翠先生が舞って下さった。
 最後に、アトラクションで締めて楽しい吟剣詩舞の一日が定刻の午後五時前に盛会裡に終了した。
(清吟堂吟友会事務局)
 
z0022_01.jpg
清吟堂吟友会の大会から。役員による吟剣詩舞
万葉集朗唱に参加。関東少壮吟士会
 去る十月六日(土)富山県高岡市において、第二十九回関東少壮吟士会自主研修会が開催された。参加少壮吟士十二名、地元富山県吟剣詩舞道総連盟のご協力により、一般参加者百六十名余にのぼり大変盛況でした。研修会は、志塚心鵬吟士の司会のもと、開講の言葉、国歌斉唱、財団会詩の合吟、研修会代表幹事小林北鵬吟士の挨拶に続いて、富山県吟剣詩舞道総連盟理事長小林岳先生よりご挨拶を賜り、二時三十分より実技研修が開始された。
 実技研修では発声、詩心、態度、発音、音程の専門担当を定め、きめこまかな指摘、研修ができる態勢で実施された。地元模擬吟詠に協力頂いた四名(うち女性一名)の吟者は中部地区連絡協議会の少壮吟詠家審査コンクールにエントリーされている方々で、細かな指摘があったが、勉強も十分で、洗練された吟詠には今後の活躍が十分期待できる内容でした。
z0022_02.jpg
熱吟の薦田吟士
 少壮吟士も今回四名が積極的に実技に挑戦した。和装で、歩き方から、視線、白扇の捌きなどにも気を使い見事に大役を果たした。少壮吟士には仲間から容赦のない指摘が飛び、汗だく、プレッシャーの中、笑いも有り白熱した研修も和気あいあいのうちに二時間が経過し、四時三十分、横田岳吟士の閉講の言葉で実技研修を終了した。
 その後、高岡古城公園に移動し、「万葉集全二十巻朗唱の会」に参加出場した。朗唱の会は、高岡市が主催する「高岡万葉まつり」の一環として開催される世界的なイベントで今年で十二回目となります。高岡市では毎年十月第一金曜日から日曜日にかけて三昼夜に渡り古城公園の池に特設水上舞台を浮かべ、万葉集、四千五百十六首を地元小学生、中学、高校、大学生、各職場、諸団体はもとより、他地域からも大勢の人々がエントリーしてリレーで全詩を朗唱する素晴らしい企画のイベントです。少壮吟士も、男女、万葉時代の衣装に着替え、かがり火の中水上舞台に向かい、鮮やかにライトアップされた中、百人一首調、和歌調、朗読調などで熱唱し、一人二分の持ち時間の中で、遠く古代に思いをはせ、万葉のロマンを堪能しました。
 今回の研修会は実技研修と万葉舞台の体験と有意義な研修だったと、感謝いたしております。なお、富山県総連の先生方には、大変お世話になりました。誌面をお借りして、心から御礼を申し上げます。
(記事 第十九期少壮吟士 北瀬美岳)
 
第五十七回
興国流吟詠詩舞道会大会
 好天に恵まれた十月七日、横浜市西公会堂において、第五十七回興国流吟詠詩舞道会大会が開催されました。
 (財)日本吟剣詩舞振興会、公認神奈川県吟剣詩舞道総連盟のご後援を頂き、更に、財団会長笹川鎮江先生からは、本大会に寄せて心温まるご祝辞を頂き、誠に有難うございました。
 午前九時四十分、橘興貴副会長による開会の辞に続いて国歌斉唱、興国流吟詠詩癖道会会詩の大合吟に始まり、会員合吟、前年度コンクール優勝者吟詠、そして会員吟詠へと続きました。
 午後一時、式典に入り、西形大会会長挨拶の後、篠崎興国・二世宗家より「初代宗家が築いた伝統を守りながら、時代の流れに沿って、新しいものを見出していきたい」と力強い挨拶がありました。
 ご来賓の、横山岳精先生、星野紫虹先生、筒井香隆先生お三方からは、心温まる励ましのお祝辞を頂きました。
 また、興国流本部三役(新称号)関興祥、鈴木興鳳、村瀬興秋の三名の方には、興国流創流当時からの功績を称えて、宗家より感謝状並びに記念品・花束が贈呈されました。次いで、財団・会長笹川鎮江先生他の祝電披露があって式典を終了しました。
 式典終了後は、本大会の目玉ともなる構成吟「こころ」は、書道・華道吟を始め、剣・詩舞を交えての豪華な舞台となりました。構成吟中「本能寺」では、神刀流剣心会会長・長谷部剣心先生の素晴らしい剣舞で華を添えて頂きました。
 招待剣・詩舞、招待吟詠に入って会場は一段と盛り上がりました。続いて、秀範、理事、大会役員吟詠をもって全プログラムを終了、小原理事長の閉会の辞、神奈川県総連顧問小澤泰鵬先生の万歳三唱をもって、盛会裡に幕を閉じました。
 (大会事務局)
 
z0022_03.jpg
式典で宗家から花束を受付けた本部三役の方たち








日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION