財団理事会・評議員会開催
財団三十五周年(平成十四年)
記念行事案などを承認
理事会・評議員会の正面
笹川鎮江会長(右から二番目)があいさつを行い、河田神泉副会長(右端)が議長となった |
審議する理事の皆さん
定例の財団理事会・評議員会が開催されました。平成十二年度決算書及び次年度予算案などが承認されましたが、財団基金利息、日本財団助成金ともに景気低迷の影響で抑制が続き、厳しい内容となっています。来年の財団創立三十五周年記念行事も緊縮予算で行なわれることとなります。
厳しい予算内容
財団法人日本吟剣詩舞振興会第八十四回理事会・第六十八回評議員会は六月二日(土)午前十一時から東京・三田の笹川記念会館四階会議室で開催されました。
会議は評議員会、理事会の順に行なわれ、平成十二年度事業報告及び収支決算の承認に関する件、平成十四年度事業計画及び収支予算の議決に関する件などが審議されました。
冒頭で笹川鎮江会長は挨拶した後、体調が十分でなかったため河田神泉副会長に議長代行を委任、河田議長のもとで鈴木吟亮専務理事が基本説明、矢萩事務局長が詳細説明を行なって議事が進められました。
この日の審議事項は
一、平成十二年度事業報告及び収支決算の承認に関する件
二、平成十二年度剰余金処分の議決に関する件
三、平成十四年度事業計画及び収支予算の議決に関する件
四、平成十四年度日本財団(財団法人日本船舶振興会)の助成金交付申請の議決に関する件
五、評議員選出の議決に関する件(辞退者一名の補充)
の五事項で、いずれも事務局原案通り可決、承認されました。 主な議案の説明要旨は次の通りです。
平成十二年度事業報告及び収支決算について
平成十二年度は吟剣詩舞の発表大会並びに各種コンクールといった財団恒例の主要行事のほか、財団自主テレビは三十分番組を一回放送。衛星回線利用によるテレビ番組「吟剣詩舞の世界」をレジャーチャンネルにより全国に放送した。また併せて機関誌「月刊・吟剣詩舞」の刊行、幹部指導者を対象とした夏季吟道大学、剣詩舞道大学大学院、少壮吟士を対象とした夏季少壮吟士特別研修会などを実施した。
主要行事の中で、第三十三回全国吟剣詩舞道人会(十一月十二日、日本武道館)では「元禄時代の人たち」−国際感謝年2000に寄せて−を披露し好評を博した。また平成十二年度全国名流吟剣詩舞道大会(五月五日、北海道厚生年金会館)は、自然をこよなく愛された昭和天皇ご生誕百年を記念し、「緑なる大地、北海道」と題した構成番組を上演して喝采を浴びた。
海外普及活動としては九月二十一日〜二十七日、カナダ・バンクーバー市で行なわれたジャパンカルチャーミーティング・カナダ大会へ、吟剣詩舞代表団を派遣した。
平成十二年度収支決算の総額は三億一千二百六十万六千円であった。また同年度末現在の正味財産合計は十七億三百五十三万九千円となっている。 なお事業報告、収支決算報告について黒木厚城監事から「適正かつ妥当である」旨の監査報告があった。
平成十四年度事業計画及び収支予算案
平成十四年度は財団創立三十五周年を迎えることから、武道館大会並びに平成十五年新春のつどいをそれぞれ記念行事と位置付けて実施するほか、功労者の表彰などを行なう。
しかし、近年の景気停滞に伴う基本財産利息収入の減少と、これを補う資金不足のため、前年同様、経費の削減を図ると共に、前記記念事業を含めた事業の実施に当たっては採算並びに収益性を重視して行なうものとする。
事業内容で前年と異なる点は、海外普及事業として、タイ王国エイズ救済事業を支援する「吟剣詩舞チャリティーコンサート」を開催するための吟剣詩無道代表団を派遣する。全国剣詩舞群舞コンクールは隔年の休みに当たるので、剣詩舞指導者を対象とする剣詩舞大学を開催する。
平成十四年度収支予算総額は三億二千四百七十六万円が計上される。
同年度中に実施が予定されている財団本部関連行事は別表のとおり。
平成14年度吟剣詩舞行事予定一覧
財団法人日本吟剣詩舞振興会
平成14年・2002年 |
【1】 5月5日 (日・祝) |
平成14年度全国名流吟剣詩舞道大会 |
びわ湖ホール(滋賀県) |
【2】 6月1日 (土) |
理事会・評議員会 |
笹川記念会館 |
【3】 7月26日 (金)〜28日(日) |
平成14年度夏季吟道大会 |
会場未定 |
【4】 8月10日 (土) |
第26回全国高校総合文化祭・吟詠剣詩舞部門発表大会 |
横須賀市文化会館(神奈川県) |
【5】 8月10日(土)〜11日(日) |
平成14年度少壮吟士特別研修会 |
B&G財団・東京センター |
【6】 9月8日 (日) |
平成14年度全国剣詩舞コンクール決勝大会 |
笹川記念会館 |
【7】 9月15日 (日・祝) |
平成14年度全国吟詠コンクール決勝大会 |
笹川記念会館 |
【8】 11月3日 (日・祝) |
第17回国民文化祭・とっとり2002全国吟詠剣詩舞道祭 |
鳥取県民文化会館・梨花ホール |
【9】 11月10日 (日) |
財団創立35周年記念・第35回全国吟剣詩舞道大会 |
日本武道館 |
平成15年・2003年 |
【10】1月11日 (土) |
財団創立35周年記念・吟剣詩舞振興平成15年度「新春のつどい」 |
笹川記念会館 |
【11】 2月1日 (土)〜2日(日) |
平成14年度剣詩舞道大学 |
船の科学館 |
【12】 3月9日 (日) |
第31回全国少壮吟詠家審査コンクール決選大会 |
笹川記念会館 |
監査報告を行う(右から)黒木厚城、菊池吟正、楠誠風各監事
評議員選出の議決について
関田岳継氏(高知)が評議員を辞退され、補充として野中秀鳳氏(高知)が選出された。
審議する評議員の皆さん
地区連協代表者会議
月刊誌増部にご協力を
理事会に引き続き同日午後、地区連絡協議会執行部代表者会議が同所で開催されました。主な報告・協議事項は次のとおりです。中でも財団の厳しい予算状況に関連し、財団機関誌「月刊・吟剣詩舞」が漸減している現状を脱するため、事務局ともども、各地区連絡協議会も購読者増強に努力することを申し合わせました。
▼国民文化祭は十三年度、群馬県(県民会館)、十四年度、鳥取県(県民文化会館梨花ホール)、十五年度、山形県(場所未定)が予定されている。
▼全国高校総合文化祭は十四年度、神奈川県。十五年度、福井県。十六年度、徳島県が予定されている。
▼青少年吟剣詩舞道育成基金への寄付金総額は、本年三月末現在で二千九百八十六万六百二十八円となりました。各都道府県で行なわれた幼少青年吟剣詩舞道大会に各十万円を補助、全国高校総合文化祭参加生徒に旅費、宿泊費補助、財団主催全国コンクール決勝大会上位入賞者に奨励金の授与などを行ないました。
▼月刊「吟剣詩舞」の六月号の部数は一万五千部を割っています。本年度の増部目標を二万部に定め、事務局から各県に見本誌を送付するなどして新規購読者を開拓することになりました。厳しい財団予算を少しでも改善するため、皆様のご協力をお願いいたします。