(2)動揺データの検証
今回の実験では、動揺データを取得できるTSS335BとPOS/MVの2機種について同時にデータを取得することが出来た。得られた、Roll、Pitch、HeaveデータについてHypackMaxに記録されているSeabatの送信時刻を基にデータを再配列し、Seabatデータ取得時の200ピングごとに平均値を求めグラフ化したものが図56である。
これらを見ると、RollとHeaveについては、TSS335BとPOS/MVとも同じような挙動を示しているが、Pitchについては異なった動きを示している。
これは、POS/MVがGPSデータをレファレンスにして動きを求めているのに対し、TSS335Bは内部の加速度計でのみ計測しているため、測定値に水平加速度が加わり大きく振動しているものと思われる。
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図56. TSS335BとPOS/MVのRoll Pitch Heaveデータの比較
(3)方位データの比較
今回の実験では、方位データを取得するため、磁気コンパスを搭載した。POS/MVではGPSデータをもとに方位を出力できるため、これらのデータを比較した。
取得したデータを200ピングごとに平均して求めたのが図57である。
この結果を見ると、方位の差が7度程度である。これは、磁気コンパスが磁方位に対し、POS/MVが真方位を示していることによると考えられる。
図57. 磁気コンパスとPOS/MVの方位の比較