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(5)FFTの前処理として、上記(4)の結果の周縁部にコサインテイパー処理を施した。(図2-4手順1-2の一部)処理はC言語プログラムにより行った。
 
モデル海域(G1405)での結果を図2-18に示す。
 
(6)上記(5)の結果に対してロウパスフィルターによる長波長成分の抽出を行った。(図2-4の手順1-3)
 GMTのgrdfftコマンドを改良してSmith and Sandwell(1994)の式(10)を参考にロウパスフィルターを作成し、grdfft3としてGMTに組み込んだ。波長160kmで振幅が0.5になるようパラメータを設定して用いた。
 
 % grdfft3 $1-G$2 -W30000 -L -M -V
 
$1:入力grdファイル(GMT用フォーマットのバイナリ形式)
$2:出力grdファイル(GMT用フォーマットのバイナリ形式)
-W30000:Smith and Sandwell(1994)の式(10)中のパラメータsとして30000[m](=30km)を指定。s=30000m(=30km)はSmith and Sandwell(1994)に準拠。
-L:FFTでトレンドを残すオプションを指定
-M:単位を度からメートルに変換して処理するオプションを指定
 
 W(k)=1-exp[ -2 (π* k* s)** 2]   k:波数、s:係数(30000[m])
  これを参考にgrdfft3では
   W(k)=exp[ -2 (π* k* s)** 2]
  の形で長波長成分を取得している。
  例:1/k=波長=160kmかつs=30kmの時はW(k)=0.5になる。
 
モデル海域(G1405)での結果を図2-19に示す。
(拡大画面: 136 KB)
z1034_01.jpg
図2-18 船舶観測水深surface結果のコサインテイパー処理
(拡大画面: 153 KB)
z1034_02.jpg
図2-19 船舶観測水深ロウパスフィルター処理
 
(7)上記(5)の結果に対してバンドパスフィルターによる波長10〜160km成分の抽出を行った。(図2-4の手順1-4)
 GMTのgrdfftコマンドを改良してSmith and Sandwell(1994)の式(10)及び(11)を参考にバンドパスフィルターを作成し、grdfft2としてGMTに組み込んだ。波長10km及び160kmで振幅が0.5になるようパラメータを設定して用いた。
 
  % grdfft2 $1 -G$2 -W30000/9500/0,0 -M -V
 
$1:入力grdファイル(GMT用フォーマットのバイナリ形式)
$2:出力grdファイル(GMT用フォーマットのバイナリ形式)
-W30000/9500/0.0:Smith and Sandwell(1994)の式(10)中のパラメータsとして30000[m](=30km)、式(11)中のパラメータAとして9500[km]を指定。s及びAの値はSmith and Sandwell(1994)に準拠。
 
注:Smith and Sandwell(1994)の式(10)については上記ロウパスフィルターの項参照。
 Smith and Sandwell(1994)の式(11)は下記の通り。
 W(k)={1+Ak4exp[ 4* π* k* d ] }-1
  ここで、k:波数、A:係数(9500 [km4])d:基準水深
  例:1/k=波長=9.87kmかつA=9500kmかつd=0(海水面)の時はW(k)=0.5になる。

モデル海域(G1405)での結果を図2-20に示す。
(拡大画面: 196 KB)
z1036_01.jpg
図2-20 船舶観測水深バンドパスフィルター処理
 








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