葛西囃子
東京都葛飾区
出演/葛西囃子保存会
都指定無形民俗文化財
水戸街道(出発点)
葛西囃子は、江戸祭囃子の源流で、「おはやし」と称していたが、別に「馬鹿ばやし」または「お祭りばやし」ともいった。この囃子が江戸の天下祭りに出るようになって以来、天下泰平、国家安全の奉納ばやしとして近郷はもちろん江戸市中にまで大流行し、各地の祭礼に用いられた。宝暦3年(1753年)には関東代官伊奈半十郎は葛西囃子の流行を利用し、天下泰平、五穀豊穣、さらには一家の和合と青少年の善導を目的とする社会施策の一つとして大いにこれを奨励し、毎年各町村で「葛西囃子」代表者推薦会を催し、選ばれた者を代官自ら神田明神の将軍家御上覧祭りに参加方を推薦したので、一層の流行を見たと伝えている。