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(2) 新たな取り組み課題
 調査目的でも触れたように、「えひめ循環型社会推進計画」による平成16年度のリサイクル率の目標値18.4%を達成するためには、新たな品目のリサイクルに取り組む必要があり、家庭系では、生ごみ、古布、剪定枝、食用廃油などが考えられる。
 生ごみは、家庭から排出される可燃ごみの3割〜4割程度を占めるとみられており、リサイクルによる効果は大きい。生ごみについては、えひめエコタウンプランの中で、事業系生ごみのリサイクル構想を策定しているところである。家庭系の生ごみについても、事業系とあわせてリサイクルすることが効率的であることから、本調査研究の対象から除外する。
 布類は、従来からリサイクルされてきた品目であるが、回収しても出口が見えないという問題がある。そのため、現状ではリサイクルシステムを構築することよりも、市内の事業者に古布ウエスの使用を働きかけたり、市民のフリーマーケットやバザーを支援するなど、需要を喚起する取り組みを優先する必要がある。
 食用廃油は、ごみとして排出されるか、流しに捨てられていると考えられる。しかし、松山市においても、食用廃油から石けんを作る市民運動が展開されている。また、食用廃油を収集・改質して自動車燃料として再利用する新しい技術が確立されており、家庭系の食用廃油を回収して、このような技術によるリサイクルを進めている自治体もある。
 剪定枝は、大半が可燃ごみとして排出されていると考えられる。全国の事例の中には、剪定枝を収集・破砕してチップ化し公園等の敷石の代わりに利用したり、堆肥化している例もみられる。
 そこで、本調査研究では、食用廃油と剪定枝に着目し、リサイクルシステムを構築するとともに、古布類については、排出実態についての調査を行う。








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