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2・110図 トロコイド式
6) 燃料フィルタ
 機付フィルタとしては燃料噴射ポンプの前に設けられており、噴射ポンプのプランジャや噴射弁などの寿命に大きな影響をおよぼす重要な燃料フィルタであり機関によって各種のものが用いられている。特に直噴式機関においてはメッシュの細かなノッチワイヤ式(40ミクロン程度)やぺーパエレメント式(10ミクロン位)などがあり副室式機関ではオートクリーン式(100ミクロン程度)や真鍮製網(50ミクロン程度)のものが用いられており、大形では複式とし運転中でも片方のフィルタを掃除できるような構造のものを採用している。
(1) ぺーパエレメント式
 フィルタ内部のエレメントにぺーパを使用していることにより、このような名称で呼ばれ、2・111図(a)に示すようにエレメントで遮断された不純物はフィルタ底部へ溜るかエレメントにつまるようになっている。また、これらフィルタのエレメントは一定の使用時間毎に交換しなければならない。エレメント交換に当ってはフィルタ内部を清掃し、Oリングなどの消耗品も併せて交換することが必要である。最近多く使われているカートリッジ式は2・111図(b)のようにフィルタケースとエレメントが一体となっている。なお、取付面にはOリングが入っているので新品と交換し、はみ出さないよう注意して手で締付ける。
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2・111図 ぺーパエレメント式フィルタ
(2) オートクリーン式(キューノタイプ)
 このタイプは2・112図に示すような構造であり、内部は薄いこし板とこし板の間に間隔板と掃除板があり、こし板間のスキマ(100ミクロン程度)を燃料が通過する時にろ過するようになっており、スキマより大きい不純物は遮断されこし板の外周及びスキマに溜まるようになっている。
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2・112図 オートクリーン式








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