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9 FSAステップ5 : 意志決定のための勧告
9.1 範囲
 
9.1.1 ステップ5の目的は、関連する意思決定者に対して監査及び追跡可能な方法で提供する勧告を決めることである。勧告は、全てのハザードとその背後にある原因の比較と順位付け、付随する費用対効果に関連付けられたリスク制御オプションの比較と順位付け、及びリスクを合理的・実用的低水準に抑えられるリスク制御オプションの特定に基づいたものでなければならない。
 
9.1.2 これらの比較のもとになる基準は、理想的にいえば、対象となっている分野で著しく影響を受ける全ての利害関係者が提案されている新たな法規の導入によって平等に影響を受けるよう配慮されたものでなければならない。しかしながら、この種の評価の困難さを考えると、問題の取り扱いは、少なくとも最初期の段階においては、できるだけ単純で実用的なものでなければならない。
9.2 方法
 
 
勧告は、リスク評価や費用対効果評価及び関連手法の適用に関する経験の有無に関わらず、全ての関係者に理解され得る形で提示されなければならない。FSAプロセスの結果を提出するものは、関連する補足文書への何時でも誰でもアクセスできること、及び、コメントを織り込むための合理的な機会と仕組みを提供しなければならない。
 
9.2.2 リスク評価基準
 
まだ一般的に受け入れられてはいないが、いくつかのリスク許容基準がある。機関及び新たな規則や既存規則の修正を提案する加盟国政府にとって、幅広くかつ十分に検討した上で合意されたリスク評価基準を定めることは好ましいことであるが、一方、FSAの中で使用されるこれら基準は、明快なものでなければならない。
 
以下に、ステップ5の成果物を示す:
 
.1 法律や規則が検討若しくは開発されるべき分野で、リスク削減の可能性及び費用対効果に基づいた代替オプションの客観的な比較;及び
 
.2 これまでのステップで得られた結果を審査するためのフィードバック情報。








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