日本財団 図書館


・“最初に金ありき”ではない。

 

・位置、形がばらばらだ。単純に形の統一がほしい。電動の装置はなるべくつけない。扉も電動は故障が多い。手動式の大きな鍵がよい。

 

・ユニバーサルトイレに望むことがある。数が増えることはよいが、防犯、安全、維持管理の問題に対応できる体制が必要。特に女性の場合、広いスペースで多機能のトイレは使いやすいが、犯罪の場に使われることもあるので不安だ。その点についての検討を。

 

・全国のガソリンスタンドは、スペースにも余裕があるので、マークの下にトイレのマークをつけて、使いやすいトイレを普及してほしい。それによって、車移動の人の不安解消になる。

 

・コンビニとガソリンスタンドについては何年か前から言っている。コンビニ、機器メーカーの間でも、少し話が進んでいる。少しずつ変わっている。

 

・“誰でも使える”ということだけれど、一方で、ある人たちが優先という必要があると思っている。

 

・障害者用トイレがたくさんできて喜んでいる状況の中、突然ユニバーサルトイレというふうになり、“ちょっと待って”という気持ち。横浜市内のようにどこにでもトイレがある場合は、ユニバーサルトイレでもよい。だが、全国的に数が少ない中で、ユニバーサルトイレというと使用する人口が増え、利用頻度が上がるので、間に合わなくなったらどうするという恐怖がつきまとう。今までなら必ず空いているという安心感があった。何でユニバーサル、ユニバーサルといっているのか、意味がわからない。メーカーの人は収益が上がるだろうが…。昔は増やすためにセールスポイントは自分たちが言ってきた。しかし、今は逆の人が言い出して、圧迫感を感じるようになってきているのが現状。

 

・ユニバーサルについては誤解が多い。今までレベルよりも落ちるようならユニバーサルではない。単純にみんなが誰でも使えることもユニバーサルではない。きっちりと今ある利便性を確保した上で、さらにという発想でやっていきたい。優先への理解も必要。時間がかかるけれど、障害者が積極的に外に出ることを続けないとだめだ。政府広報でやっても考え方は変わらない。

 

・障害者と旅行をして思うことがある。高速道路を移動する際、立派なトイレが一つでなく、三つ並んだらどうなるか。グループで移動することが多い。三つ並ぶことがスタンダードになるのではないか。一点豪華主義ですばらしいトイレはあるが、三つ並んで、あとユニバーサルなトイレがあれば吸収できるはず。“バリアフリーは儲かるんだろうか”という問題提起もあったが、基本的には儲からない。バリアフリーはこれからの基準で、遅れているところはお客がこない。ピンポイントバリアフリーではどうにもならない。エリア全体、環境全体という考え方でいかないことにはバリアフリーは進まないし、ユニバーサルではないのではないか。

 

・アンケートをとると“設計者に任せる”が最も多いが、想像力がなく応用がきかなく、マニュアルを写してやってしまうのが現実。作り手に対する教育が必要。シンプルがよいと思う。小道具(七つ道具)、補助道具を開発する。

 

・ゆっくり使いたいトイレと早く使いたい人のトイレみたいなルールが、社会の中に根づくとよい。(エレベーターのように)豪勢になってしまうのはおかしい。

 

・広い地域で一つしかない場合、ユニバーサルトイレにすると障害者ははじき出されてしまう。日本の文化水準はそこまで達していない。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION