これはなかなか文部科学省の方はよく考えてつくっておられるので、遠回りになりますけれども、そういう結果にはなる。だから、その方向でいけば、オープンエンドということもちっとも構わないということになります。
もう一つ、これは僕の最後、ふまじめになるかもしれませんけれども、きょうの話でも、結局、総合の学習ですから、分野としてもばらばらというか、たくさんの散らばったものの中から絞ったとしても、総合的、複合的な取り扱いをする。つまりそれは今までのでは点でばらばらだったジャンルを、あるテーマをもとにしてくる。例えばきょう私どもは水とか海とかを中心にさせていただいたつもりだったんですけれども、先生方から伺うと、テーマは緑だったり健康だったり環境だったりしているわけです。で、手法として、あるいはメディアとして水というものがそこに絡んでくるというとらえ方もあるわけです。これはあるアイテムのグループのつかみ方、切り口ということになって、大変おもしろく感じました。
そこで、群れということについて考えたいと思うんですが、ミュージアム・スクールは成り立つかというテーマを掲げているんですが、この意味は、ミュージアムを学校に仕立てようというふうにとっていただかないで、こうしたらいいというのが私の個人的な意見です。皆さん、昔の英語の時間を思い起こしていただきます。お魚の群れという英語がありました?ア・スクール・オブ・フィッシュ、お魚というのはスクールと呼ぶんです。魚、魚群というのはスクールなんです。今の英語の時間にはないかな。僕たちはそれを聞いてうれしくて、メダカの学校、これはすごいな。全くお魚の学校だなというようにして覚え込んだんですが、まさにア・スクール・オブ・フィッシュという言葉と同じで、スクールというのは群れているというのが本来なんです。これは生態学的にあらゆる生き物の原点をあらわしている。そうすると、学習も群れをどう生かすか。群れが成り立っているにはどうあるかということで、群れの均等さというか、群れのあり方が博物館であったり、先生たちであったり、職業的な群れであったり、習うという学習をしているという子供たちの群れであるわけです。それがどう動くかというグループとしての意味でのスクールの相互作用系というのは、子供がいて、先生がいて、社会、博物館を含めた社会、そこはリーダーとしての教師以外のボランティアも含めたたくさんの支援体制があり得る。そうすると、その三角形の中で、今まで文部科学省は先生だけなんです。