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そのときに、今度はその中の子供の中での相互作用というのは、さっき言いましたように集団という中は、動きが子供が中心なわけですから、子供同士のコミュニケーションがあって、何かが出てくるのはいいなというおおよその方向になります。博物館とかいろいろな施設は、きっかけづくりに徹するしかないだろう。いろいろなケース・バイ・ケースで、非常に丁寧にやれるところもあるけれども、ヒントを与えるとか、ちょっとしたリードでやるとか、お魚の種を名前を教えるとか、そういうところで限度があるということで、先ほどのBの事例と同じように、限定された条件を博物館側から情報を出すということもあるし、さて、どうしようかといったときに、僕はほかの例も知っていたので聞いたんですが、皆さんにお伝えしたんですけれども、種明かし型のものはあんまりよくなくて、学校の先生はもらったら喜んじゃうというタイプの先生もあるので、そうではなくて、先生たちの努力に待つということで、用意はしていても、それを完全にオープンにしていこう、メニューがございますというやり方よりも、来たときに対応できるほうがいいのではないかという博物館側に寄った発言も私のほうでもまとめさせていただきました。

というわけで、最後に1つ、オープンエンドでもいいのではないかという、気分的なものも私たちのグループでは話し合いが進みました。つまり結論が出るようなものではなかなかない。子供たちの発育条件で疑問系で残ったら、それが将来にその疑問系がずっと残って、もう少し言葉をきれいにすれば夢となって残っていく部分もあるかもしれない。そうすると、ここでこの学習で、こういう結論が出ましたということに無理やり持っていかなくてもいいかもしれない、学習の形も新しいので、そういうこともできるかなということになりました。

結論は出ませんでしたけれども、そんな話題が出てきたということです。これがグループ報告です。

最後に、荷が重いので、これで何か言わなきゃいけないんですけれども、個人的になりますけれども、きょうの今のグループのまとめの話と、いろいろな事例報告とか伺って思うのは、大変な時代だなと思います。ただ、大変おもしろいのは、今までの教育システムと全く違ったことをよくまあこれだけ思い切って、展開を図る時代になったなということで、つまり古い言葉ですが、上意下達ということでしょうか。教育というのは教えるという意味であって、情報は先生から子供たちへ流れるというベクトルがある。それが今のように集団の中で、相互作用系となったら、社会を含めて相互に行き来する情報の中で、子供たちという集団が、しかも、子供の中での情報の交換あるいは意見の交換、観察のいろいろな補足というものができて、そこに実りができてくれば、これは非常におもしろい結果として文部科学省が言っている自立的な、自主的な学習というものを学ぶ時間だというまさにそうなっちゃうんです。

 

 

 

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