今申し上げた建物の外側の環境ですとか、館中の展示、そういうものをできるだけ活用しようということで、こういうプログラムをつくっています。皆さんのお手もとに行っていると思うんですが、これはさらに自然史博物館のプログラムも入っているものですから、この画面で見ていただいているのは海洋科学博物館だけのものです。これも大きく分けて、レクチャーコース、ガイドツアーコース、体験コースと3つに分かれます。(スライド9)
レクチャーコースは、実際に見学する前に見ていただく要点などを話をして、その後、自由に見ていただくにしても、より博物館の展示を理解していただける。
ガイドツアーコース、これはふだんは公開していない場所、時間に学芸員が引率して見て回ります。例えば「夜の水族館」、これも開館時間が9時から5時ですので、それ以外の、またその後の照明を消したときの水族館の中がどんなふうになっているか、魚の様子はどうなのかなというのを見る。ガイドツアーコースの2番目で言いますと、「水族館の裏側探検」、このコースは裏側はふだんは公開していませんので、その魚を飼育する設備がどんなふうになっているのか。それから、初めのほうで申し上げた魚を増やしているところの様子なんかも、例えば産みたての卵、生まれたての子魚、そういうものを育てている様子なんかも見てもらえるというコースです。リストの下に「魚を育てる」というコースもありますけれども、重複しないように調整しながら見学します。
体験コースなんですが、これは実際に見学だけじゃなくて、例えば「飼育体験」は、実際に飼育係がやっている仕事を一緒にやってもらっています。この一覧表のようにこういうコースがあります。
では、実際にその様子を見ていただきたいと思うんですが、これは「水族館の裏側探検」です。これは展示している展示水槽の裏側なんですが、先ほど駿河湾は非常に深い湾だと申し上げたんですが、1,000メートルを超えると、水温は3度とか4度なんです。そこにいる生物を飼育している水槽です。ここでちょっと水がこぼれているところがあって、ろ過槽のほうに戻っているんです。そこに手を出すと、いきなり手を切るような冷たさの水槽。これは深海生物を飼っている冷たい水槽なんですけれども、この奥側には、海表面の夏の温度、23、24度の水槽があります。そこでもさわってみて、ここでもさわってみて、同じ駿河湾でも上と下でこんなに温度が違うんだなといきなりびっくりする。
その下の写真は生き物を飼うための設備がこういうふうになっていて、どういう仕組みになっているんだよというところを説明している様子です。これもふだんはどちらも入れない場所になっています。(スライド10)