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それから、これは海面に点々と写っていますが、ヨットとかウィンドサーフィンなどのマリンスポーツですとか釣り、そういうものが盛んに行われています。後のほうで紹介しますけれども、こういう砂浜での地引き網が行われています。釣りをやられる方ですと、あこがれの場所というか、清水の黒鯛釣りというのは有名だそうです。私はやらないものですから、あまりよくわからないんですけれども。

この写真(スライド2)もちょっと古いんですけれども、これ自身も実はいろいろな話題があります。駿河湾では東海大地震が起きて津波が起きるという話があって、ここに、津波のための防潮堤をつくりかけています。今ではこれがずっと延びて、ここまでつながっている。ここの10年間ぐらい地質学の面から見てもいろいろおもしろい。それから、安倍川から出ていた土砂が減って砂浜が随分なくなってきて、このあたりでは人工の防波堤が次々できていて、見たところの景色も随分変わってしまっています。

この先端の部分、ここに灯台があるんですけれども、この先がもう今はほとんど波に削られて砂浜がなくなっています。そういう変遷なんかもお話しできたら興味深いかなという場所です。

今お話しした当館の周りの環境を反映させて展示をしています。1階部分はいわゆる水族館ですが、こういう大きな水槽があります。(スライド3)

この魚は、先ほど申し上げた駿河湾で見られる魚ということで、それだけで展示を構成しています。もう一つの展示の柱が、従来からの水族館では、展示する魚というのは、海からとってきて、水槽で展示していて、寿命などで死んでしまうと、また海からとってくる。それじゃいけないんじゃないかと、もう30年ぐらい前に言い出しまして、水族館で見ていただく魚は水族館で増やそうということでずっと努力してきました。この水槽に入っているのは5種類から6種類いるんですけれども、これはすべて水族館生まれの水族館で育った魚です。それのアップなんですが、これもなついていて、飼育係が寄っていくと、えさをもらいに来る。(スライド4)

今、もう140種類ぐらいが今までに産んで、大人まで育ったのがそのうちの40種類ぐらいいます。更に毎年二、三種類ずつぐらい増えています。そういうのも海の生き物についての展示の柱になっています。一般の方に公開している水槽以外に、裏側にこういう育てるための設備があって、東海大学の学生さんたちが卒業研究なんかで毎年、十数人来ています。大学との結びつきもそういうところにできています。

 

 

 

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