私どもの特徴は、アモアと国土交通省荒川下流工事事務所、沿川の2市8区、これが三位一体になって総合的な学習をバックアップしている点ではではなかろうかなと思っております。ちなみに、一昨年に2つの委員会を立ち上げて、1年半かけて総合的な学習の取り組みを協議してまいりました。(スライド4・5)例えばその一つは、荒川下流水辺環境教育懇談会であります。これは沿川2市8区の教育長と学識経験者を中心に15名で構成しまして、環境教育の視点、基本的な方向性、具体的な施策、これを1年半ほどかけまして、5回会合を開き、その結果、まとめた提言をこの春採択いたしました。このワーキンググループで北区の小学校の教諭10名で構成します荒川をフィードとした総合的な学習に係る研究会というのを、やはり懇談会と相前後してスタートさせまして、これは8回会合を開いた末、荒川をフィールドとした総合的な学習の教材開発、教師向けの指導マニュアルの作成、それから、アモアの実施体制の整備、こういったことを報告書にまとめ、春に提出してもらいました。
私どもは、こうした提言、報告を踏まえまして、受け入れ体制を急ピッチで進めてまいりました。その1つは、環境学習コーディネーターの設置でございます。これは1月から1名を常駐させております。学校との連絡調整や水質調査、あるいは物づくりなどを実際に指導しております。それから、ボランティア教師、これは登録ボランティア教師でございますが、これを6名登録していただきました。いずれも小学校の校長先生の経験者ばかりで、こうした先生方に荒川についての基礎的な勉強会を3回ほどやりまして、そして、9月から実際に稼働しております。子供たちに助言をしたり、相談相手になったりして、引率の先生をサポートしておりますが、実際には水質調査はじめ、いろいろ学習指導をお願いしているというのが実態でございます。いずれも理科系の先生経験者でございますので、そういった点をお願いしております。
それから、私どもはそういった提言、報告を踏まえて、総合的な学習の参考書を整備することにし、教育委員会や学校を直接回って、私たちは今、これだけの蔵書を持っているけれども、さらに欲しいものはないか調べたうえで、現在、総合的な学習用の参考書を約300冊ほどそろえ、これは総合学習用という書棚に入れて、子供たちに使えるようにしております。さらにまた、実験、調査、観察用の器具器材も30種類ほど追加いたしました。植物標本をつくるための電子レンジも2台ほどこのときに入れております。さらにまた総合的な学習のリーフレットを作成しまして、この7月に沿川地域の小学校に1,000部ほど配付いたしました。近く荒川のアクティビティ集、事例集ですね。これも作成することにしておりまして鋭意準備を進めております。