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(スライド1)

今、お話ししようとしているのは、これが富士山です。駿河湾、箱根の山があって、富士山の地下水と秦野盆地の地下水の話。特に富士山の地下水は、全地域調査させていただいたんですが、富士山からずうっと流れている黄瀬川という川が三島、それから駿河湾に流れ出していますけれども、三島というのは昔から富士山の水が湧き水として沸き出して、非常に有名な町ですね。そこのところの湧水が一部最近枯渇している。特に平成年間に入って枯渇の状況が著しい傾向がある。

それと秦野盆地というのは、この盆地なんですが、今、先頭にたって市長さんが非常によくやられている。市役所の人たちがよくやられている。それは結局、市民の方々のバックがあって、それができているわけですが、秦野盆地の地下水の話と両方ちょっとさせていただきます。

(スライド2)

これが秦野盆地なんですが、水無川という川が流れていて、これは盆状の地形を示します。盆地の周りというのは非常に水を通しにくい地層が丹沢の山とか尾根をつくって取り囲んでいて、南側もほとんど水を通さない地層でできている大磯丘陵が分布している。盆地の中は箱根から飛んできた火山灰、富士山から飛んできた火山灰、あるいは丹沢から運び込まれた砂礫、そういうようなものが埋めていてその隙間に地下水がたまっているわけですね。それで、天然の水がめといわれています。表面が20mもの厚さの富士山の火山灰なものですから、水がすうーっとしみ込んでしまって、20mにちかい深い井戸を掘らないと水はとれない。特にこういう涵養地域では、深い井戸を掘らないと水はとれない。しかし、深いところには水がある。浅いところでは水がないものですから、昔は水に苦労していたという場所ですね。そういうところなもんですから、市民の方々が非常に関心が深いわけですね。

(スライド3)

近年、何しろ新宿から電車でに乗って1時間ちょっとということと、環境もいいということで、工場も人口も、水色が工場、このピンク色が住宅ですが、どんどん増えて、私が調査しているこの期間だけでも5万人から16万人、17万人と人口が増えて、盆地をほとんど建物が埋め尽くしてしまいました。

 

 

 

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