日本財団 図書館


だから、社会的な常識の言葉の中には、実はそれを壊すんじゃなくて、それを再理解する。もう一回理解するための素材として、すごい総合的学習のもとが含まれている。

例えば、これはどなたでしたかね。ビオトープでやってみたいという先生が、このアンケートに書いていらっしゃる。これは僕のちょっと心配なんですけれども、ビオトープという言葉が、日本ではめちゃくちゃに使われています。ビオトープを学校の校庭につくるなんていうことはできないんですよ。ビオトープというのは、ドイツであって、もうドイツでは、植物・動物の分布図が全国にわたって何十年とかけてでき上がったところで、あるところが工事で、例えば高速が走ったら、そこの植生がなくなったことによって、周りへの影響がどうなっているかということがわかっているから、それの補償として、似たものを移してつくるというコンセプトがビオトープなんです。校庭とか、屋上にビオトープをつくって、トンボが来たと。ヤゴがよく見れて観察できたと。これをビオトープと言って、それで自然理解をしようと。総合の学習にしようとすると、これは基本的に自然の理解から離れます。総合の学習をやって自然の理解を深めなかったら、これは困るわけですね。だから、言葉にも相当気をつけて考えないといけない。科学者が言うことと社会の言うことには相当のインチキというんでしょうか、曲がった伝わり方があります。

じゃ、それはだれに聞けばいいのということがありますけれども、そこは、いろいろと広い情報源が必要です。そのときに、ITというのは情報取得手段になります。

ただ、情報化社会の苦しさをちょっと知っていただきたいのは、総合の学習はネットワークが必要です。情報交換が必要です。資料の収集も必要です。ただ、ITに載せられる情報というので、その情報という言葉自体をよく吟味していただきたいと思います。今、学校で皆さんが教えていらっしゃる教科書、これはすべて情報です。しかも、固定情報です。他の解釈を許さない固定情報です。ところが、そこへ入っているのは、たくさんの情報を持った一部分だけしか切り取られていないということです。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION