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先生のように冒険好きな、まあ、知的冒険でしょうね。それを楽しむという姿勢が子供たちに植えつけられて、そして、あるところで何かの結論、つまり、ある意味で今まで知らなかったことを知り得たという結果がそこに生まれれば、これは僕は、総合学習にとって非常に望ましいことではないかと思うんです。

言うは易く、実行は難しいと思いますけれども、例えば現代の相当進んだ世の中でも、非常に奇妙なことが起こっていますね。IT社会であればあるほど奇妙なことが起こるのは、非常に物事が分割されて、単元化して、それを寄せ集めるとトータルが出るという奇妙なコンピューター型思考がはびこるためにまずいんで。

差しさわりがあるといけませんけれども、栄養科学とか、食べ物の話は、どこかのテレビで、ビタミンがこうあって、1日の摂取量は、この食物はこうでと。その食べ物ばっかり食べているわけじゃないですよね。昔から言っている食べ合わせというのは別にお腹を壊すという意味ではなくて、バランスがあって、例えばシュウ酸が入っているものを食べると、こちらのものを食べるとまずいよとか、そういう経験から出てきている。薬で漢方はそういうことだと思いますけれども、そういうトータルな世の中の食べ物全般のあるときの局面で論じなければならないのがある。栄養学の野菜の分析表とか、たんぱく質が何%で、カロリーが幾つだと。それを足し合わせて、健康が保ているわけがないわけですね。これが総合の学習の批判点になり得るわけですね。ただ、それは検証はできないから、この病気がという因果関係にはならない。

ただ、この間、某テレビ局でやっていましたけれども、長寿の村を調べてみると、塩分をうんと取っている。油もうんと取っている。どうして、これが長寿になるかと調べてみたら、ある成分が、魚によって、それを食べていると塩分を取っても、それを代謝する能力があると。そういうふうに機能の分化したものが集まって、複合体である我々が生きているわけです。そういう認識を子供たちに持つ。社会にも持つ。社会の仕組みにも持つ。そういうことがかなり大きい役割になっていく。水といっても、水の特性を十分知るとか、水、海を全部知るとか、オール・アバウト・マリンとか、そんなことじゃないと理解することがいいかと思うんですね。

アンケートの中に、川をやりたいと。これは僕は、総合の学習というのは地域性が非常に強いために、今ここで僕たちが議論したのは、地域を越えた一般論として話をさせていただきした。

 

 

 

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