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日本だけが唯一増えている。これはやはり国際的にかなり評価、それだけじゃなくて多くが原子力にいっているのがちょっと問題があるかもわかりませんが、それを経団連の方には民間のエネルギー分野のR&Dというのの投資というのをこれもどんどんやっていくと、これは先々アメリカ、欧州などの先進国に比べて、かなり効いてくることなんじゃないかと。

 

司会 それはマージナル・コストが高いという(笑)。今の技術のことは経済学者としては大変なことになってきたなという感じがするわけですが、技術のことで一番最初に提起されたことで逆に僕がちょっと思っているのは、今ITの問題なんかを考えても技術の評価っていうのはそんなに信用できないんですよね。あるときこの技術が正しいと思ってNTTがISDNやったらとんでもないことやったと。こんなの間違っていたと。だから技術の人たちは競争してもらわなければ困るというのが今の1つの基調なんですが、環境に関してこのIPCCの議論というのがものすごく何か重みをもっているんですが、これはどんなふうに位置付けたらいいんですかねえ。ほんとかって(笑)。

 

E 技術と科学とクーミノロジーかもわかりませんが、IPCCはつまり技術の面もあるんですが、科学だと思うんですよね。科学と政策という観点からいくと、やはりすごくロングレンジで地球の問題というのはどうなるかという、政策というのはやはりかなり短期的な成果を求められますので、それが長期的な科学分析に基づく政策という点で、科学と政策はきっと多分あまりコンフリクトなくいくんじゃないかと私なりに思うんです。

技術のほうは確かに今度はかなり時間のレンジが競ってくるもんですから、そこのところは私もちょっと何ともわからないんですけどね。

 

川口 これも私の個人的な感想なんですが、環境保全の技術、特に温暖化分野での温暖化ガスの削減という意味で、どれくらいの技術のポテンシャルがあるんだろうかということは、一度きっちり勉強してみる必要があるだろうというふうに私は思っていまして、これは近い将来きちんと勉強したいと思っています。それは技術の可能性をあらゆる分野についてどれくらい本当にあるんだろうかということでもあるんですが、確かにSOx、SO2ですとかNO2とかNOxとかそこはいろんな技術開発がなされていますが、炭酸ガスの固定化とか、いろいろ非常に遠い世界の話はたくさんありますけどね。

どれくらい例えば10年なら10年、5年なら5年とったときに何が可能かというのは、そこは可能性を踏まえてみないと、ないものねだりになってもいけないし、逆に可能性がたくさんあるのを見て見ぬ振りをしていることでもいけないとなと思います。

 

 

 

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