日本財団 図書館


従って、シンクが6%のうちの3.7になるか3.2になるか、あるいはもっと最終的に減ることになるか、これは交渉の過程で決まっていくことですが、実際にこれは本当に27%削減の中でみればちょっとだということなのです。これは誤解があると非常にややこしいものですから、ちょっと申し上げさせていただきます。国内的に4、5年その他の対策をとるということが非常に大事で、先ほど京都メカニズムに上限をつけるという話がありましたが、上限なんてあったってなくたってということがありますが、なくたって日本はもうこれだけの分を国内対策でやるということを国際的に言っているわけでして、これは国際的に政府間では私は理解されているというふうに思っております。

ちなみに、吸収源で3.7と言いましたが、吸収源といわゆる京都メカニズムというもの、それにちょっとプラスアルファを加えて、5.5%ということになっています。それから、さらにもうちょっと細かい話になりますが、代替フロンというのは、温暖化効果が非常に高いので、これはむしろ足を引っ張る温暖化ガスを増やすほうに働くということで、この分2%分が想定されています。

ということなので、ここまで入れれば本当に21に6%を足して27で、さらに2を足して29%ぐらいこの約束を守るためには減らさなければいけないというのが日本の現状でありまして、COP6はぜひ成功して、京都議定書が批准できる形にもっていくということが必要であるわけですが、その後国内的にいろいろなことを考えていかなければいけないということが、これから日本が取り組まなければいけないことです。

だいぶ時間をとってしまいました。実はレジュメの一番最後に書いてあります「国際政治問題としての環境」というのは、これまた非常におもしろいテーマだと思いますが、ここを十分に勉強してから今日ここにうかがおうと思っていたんですが、ちょっと時間切れでもありますから、ここは2つの意味で時間切れなんでここは飛ばしまして、「国内対策の重要性」ということから言えば、今申し上げましたようなことでございます。あとはむしろご議論いただいたほうがいいんじゃないかと思います。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION