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じゃあ今度は本当に足りるか足りないかといいますと、これが預金保険機構より進んでいる面がありまして、例の1割カットして9割しかやらないと、マキシマムで9割までしか保証しないという制度を導入しましたので、よく破綻すると何千億円穴があいたとかいうことになりますが、いろいろ細かく計算すると、少なくとも9掛けになるはずだし、いろんなことがあるんで8掛けかそこらへんに普通なっちゃうんですね。

それで、ここから先はあまりのんびりしてもよくないんですが、そういうふうに話がまとまって金のデリバリーが必要なときということになると、話がまとまったときから小一年かかると、そうすると補正予算の機会があるから、生命保険保護者機構の金がパンクすれば、それは補正予算で手当てすると。制度的にはそういうように運用できるという仕掛けになっていますので、あとはこういうことになるわけです。

 

E 銀行行政が大蔵省型からルール行政に移ったときに、いろんな銀行検査官の数とそれからスキルが足りないという議論がひところありましたね。その後実際に何年か動いてみて、その問題やはり実質的にお感じになりますか。そのために何かやはりまだわからないものが残っているというリスクはまだありますか。

 

浜中 ちょっと順を追って申しますと、金融監督庁が発足したときが403人なんです。それで我々いろいろ各方面にそういうPRもしまして、やっぱり大蔵省はまあ何ていうかやせ我慢をしていたという面もあるんじゃないかと思うんですね。だから我々思いきり人が足りないというと、各方面に申し上げたわけです。で、最初の年135名、次の年123名の増員が認められて、今年大蔵省の金融企画局が私たちにのほうにジョイントしましたんで、それで90人ぐらいきたというんで、来年3月末で766名ということですね。もう1人頑張ってセブン・シックス・セブンぐらいで、ジャンボジェット機にしてね、もうあと11人頑張るとセブン・セブン・セブンでスリーセブンで残念と。それをリカバリーしようと思って、来年もまた110人もらおうと思って今行政管理局に交渉しておりますんで、1つよろしくお願いします。

それで、我々が前から思っていたのは地方の大蔵省に属しますが、財務局の人が我々と一緒に仕事をやる。金融検査、信金とか信組は財務局にやってもらう。だから、実質彼らの数も足すということにしますと1,200人とか1,300人とかそこらへんの数字なんです。ですから両方足すと今2千人を超えたという感じです。アメリカの我々と非常に同じような仕事ぶりをしているそういう人たちを、いわゆるフェデラル・リザーブ・システムの人たちとか、ニューヨークだシカゴだの連銀の人たち、それからSEC、それから各州の銀行局、各州の保険局、これ全部足すと1980年代のアメリカの一番金融の状況の悪かったとき8千人です。で、毎年何十人か減って、今7,700だとかこんな感じだと思います。

 

 

 

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